花言葉 コスモス

 秋の代名詞と言っても過言ではないのが、9月27日の誕生花『コスモス』です。

 幼い頃、自分の背丈よりも高い茎の先に咲く花姿を見上げた記憶が、今でも蘇ります。わさわさと風に由来で気持ちよさそうだなって思いながら、もう少し低くても良いのにと思ったものです。ずいぶんと背丈が高くてとしてましたから。


 でも、先日、最寄り駅の花壇に植えられていたコスモスを見ると、それほど背丈も高くなかったです。小さなお子さん、それこそベビーカーに乗る赤ちゃんでも手が届く高さだったような気がします。

 おや、最近の品種改良は凄いのね。と思っていたのですが、調べてみたところ、それだけではないようです。


 コスモスには古くからある晩成品種と、品種改良によって生まれた早世品種があるそうです。

 本来、コスモスは日が短くなると花芽をつける習性があるので、夏に種を撒き、ぐんぐん成長させて秋に花を咲かせます。これが晩成品種に当たりますね。

 つまり、春先に種を撒いても、花を咲かせるのは秋なんです。幼い子が見上げるほど茎が伸びるのも可笑しくない話ですね。

 昨今の主流となっている早世品種は、日の長さに影響されないので、春に種を撒くと夏に開花するそうです。花屋さんの味方のような品種になりますね。


 さて、そんなコスモスの花言葉は『乙女の真心』『調和』『謙虚』

 秋の風にそよぐ花姿が、謙虚な乙女の姿に見えるような気がしますね。


 ところで、一つ驚きの事実があります。

 コスモスの和名は?と聞かれたら、秋桜だと多くの方が思い浮かべると思うんですよ。明治時代に日本に渡来してから、秋の季語としてもコスモスは親しまれるようになりました。

 与謝野晶子や北原白秋、斎藤茂吉なども短歌や詩を綴っています。でも、私の知る限り、秋桜と書いている歌や詩を見たことがないんですよ。とりあえず、上記のお三方ですとね。

 勿論、最近の若手の作家様の短歌や詩には、秋桜の文字があります。

 これはどう言うことかと調べたところ、山口百恵のヒット曲『秋桜コスモス』がルーツのようです。百恵ちゃんブームの力もあったとは思いますが、さだまさしさんの感性の素晴らしさが伺い知れます。


 コスモスの由来は、海外では整然と並ぶ花弁からCosmos宇宙と言われてますが、日本人には秋の桜を連想する方が、情緒もあって、しっくりきますよね。

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