花言葉 ペチュニア
日本は江戸時代に大きな園芸ブームが巻き起こりました。将軍が園芸好きだったためとも、戦国時代より民衆の懐事情がよくなったためとも言われています。
シーボルトの名を教科書で見たことがある方もいると思います。ドイツ人なのに、長崎の出島でオランダ商館の医者になったという、異色の経歴をもつ彼は、植物学者でもありました。
日本の文化や花を愛して、日本人女性との間に生まれた娘にはイネと名前をつけています。新種のアジサイには奥さんの名前をつけた、なんて話もありますよね。
シーボルトが本国に持ち帰った植物は2,000種と言われています。アジサイ、ユリ、ボタン、ヒガンバナと挙げるときりがないのですが、このエッセイでも取り上げた花も、彼によってヨーロッパに運び出されました。
根こそぎ持っていかれた感じもしますが、園芸大国だった日本の花は、その後、ヨーロッパで人気になり、品種改良に一役買ったものも多いようですね。
シーボルト以外にも、当時、ヨーロッパでは海外の植物や文化を収集するプラントハンターと呼ばれる人々がいたそうです。
9月25日の誕生花『ペチュニア』も1767年に南米で発見されてフランスに持ち込まれ、その後、新種が誕生したようですね。
でも、日本でペチュニアが流行ったのは、比較的最近の1980年代だそうです。元が南米の花なので、日本の風土に合わなかったんでしょうね。
当時、サントリーの研究チームが品種改良に乗り出したことで、今でもガーデニングで活躍するサフィニアが誕生したそうです。
昭和のガーデニングブームの火付け役になったペチュニア・サフィニアは、平成に入って開催された「花の万博」やドイツで開かれた国際園芸展でグランプリを受賞したこともあって、世界にも知れ渡ることになりました。
そんな『ペチュニア』の花言葉は『あなたと一緒なら心がやわらぐ』『心のやすらぎ』です。
この花言葉は、花がタバコの花に似ていることからついたそうです。
嫌煙家の私は、タバコに安らぎを感じることは微塵もないのですが……波打つような花びらのサフォニアシリーズの花姿を見ると、思わず頬を緩めてしまうのは、間違いありません。
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