第21話 治療完了

 フランクに薬を渡して、ほっとしたのでお昼を食べに行くことにした。


 近くにいた従業員をつかまえて、お昼を食べたい旨を伝えると、食堂がいいか、それとも屋台がいいか聞いてきた。


 勿論、屋台がいいと答えたね。異世界テンプレ屋台の串焼き、食べてみたいじゃない。


 すると屋台は市場に出ていると言うので、市場も見たいし丁度良かったから行き方を教えてもらった。


 市場は中央広場にあったので、店からは近かった。


 市場を囲むように屋台が沢山出てる。さて何を食べよう?何て思いません。


「おっちゃん それ何の肉?」からはじまり片っ端から買いまくったね。


 買っては人から見えないようにしてインベントリに入れまくった。片手に串を持ち食べながら次の店への繰り返し、気が付いたらもう満腹になっていました。


 腹も膨れたので、今度はゆっくり市場を見て回ることに。見たことある物そうで無い物があったけど、見つけました豆類を売ってる店に形は違うけど鑑定には醤油、味噌の原料と出ています。


 いや~こんなに早く見つかるなんて超ラッキー、すかさずあるだけ全部くれと言ったら、あるだけの量が半端なかった。


 しょうがないので、配達してくれないかとお願いすると、前金で半分払ってくれるならOKという返事。


 早速前金半分払って、フランクの実家の店の名前と場所を教えて配達してもらうことに。


 インベントリがあるから本当は持って帰れるけど、流石にアイテムボックスでもここでは使えないので、お願いしました。


 それにしても安かった、かなりの量を買ったのに、銀貨3枚なんて、普通に食べるしか知らないと、こういうもんだよね。


 他の豆も少量だけど買ったよ、小豆みたいなのもあったからね


 でもやっぱりコメはなかった。これもしかしてこの国にないか、異世界あるあるの、馬の飼料とかじゃないよね。今度フランクに聞いてみよ。


 他に目ぼしいものはないかと物色してたら遭遇しました。「うほ!」ぴくぴく動く耳、ぶらりぶらりする尻尾、(こここここれは獣人)声には出していませんよ心の中の声です、絶対に・・・・・


 冒険者風の4人組が買い物をしてたんだが、何とその中にいました、ガチムチの獣人さん。猫耳少女じゃなかったからってがっかりしてませんよ、決してね。ぐすん・・


 一人見つけると、何でか次から次に獣人さん登場、最終的にはエルフもドワーフも遭遇してしまった。


 ハイ此処でも現実です、決してエルフは皆さん美形で、ペチャパイなんてことはなく、普通に小太りのエルフもいるし、巨乳のエルフもいる。ドワーフは小太りではないけど、全体的に小柄のガチムチさん、女性はガチムチではないけど胸のあるがっしりさん。


 今回獣人の大人の女性には遭遇しなかったけど、楽しみに取っておく。


 なんやかんやで、2時間ぐらいは市場にいたので、そろそろ今日は退散することに、

 明日は図書館に行く予定、情報収集は今回絶対にしておきたい、次はいつになるかわからんから。


 明日の予定を立てる為にも、一度フランクに会わないといけない、それに今日の宿も決めないといけないから。


 歩いて店に戻ると、またまたフランクが飛び出してきた。この人飛び出すの好きだな~なんて思ってると、フランクから出た言葉にこっちの方が驚愕。


「ユウマ!ありがとう!シャーロットの病気が治った」

「ユウマは俺の大恩人だ 本当にありがとう」


 そういいながら握手してきた。????????????「治った?」

 ちょっと待て結核の薬は最低でも半年は飲まないといけないんだぞ、それが治った?


 俺の思考が追いつかないなか、フランクが是非シャーロットに会ってくれというので、シャーロットが寝ていた部屋に連れて行かれた。


 ノックしドアを開けて部屋に入るとそこには、ベットから体を起こしてにこやかに談笑してるシャーロットの姿があった。


 良く見ると確かに顔色が良くなってる、辛そうでもない、本当に治ったのか?


 一時的ものじゃないのか、後からがっかりする姿は見たくないので、フランク達には悪いが鑑定で確認してみることに。


 そこには、「なんていうことでしょう」なんか前にも聞いたようなナレーションが聞こえてきそうな、ステータスだった。


 状態の所に流石に良好とは出ていなかったが、衰弱では無くなっていたし、昨日見た時に有った結核の文字が無くなっていた。


 文字が無くなると言うことは病気ではないということの証明「本当に治ってる」思わず声が出てしまった。


 その声にシャーロットもフランクの両親も気づき一斉にこちらを向いた。

 その後はフランク同様両親には握手攻めにあい、シャーロットには泣かれてしまった。


 そこにはもう昨日の疑うような眼差しは無くなっていたが、逆に感謝され過ぎてそういう面で居心地が悪くなった。


 暫くして落ち着いたので、フランクに明日は図書館に行きたいことを伝えて、場所を教えて欲しいと頼んだ。


 それと今日の宿も紹介して欲しいとお願いすると、それなら是非今日は家に泊まって食事を一緒にしようと誘われた。


 流石に今日も断るのは悪いと思い承諾する。


 夕食までは客間でゆっくりさせてもらおうと、部屋に案内してもらった。

 部屋で一人になると、さっきの出来事の検証をする。


 地球の薬は長期に飲むものだから此処でも俺は同じ結核の薬だから三種類を併用する副作用の少ない長期治療だと思っていたが、三種類というのは同じだが、結果は特効薬だったということ。


 知識チートっていうけど、これってどっち?


 この世界って本当に解らん?


 どうしようかな?本当は病人の看護をしてた人はうつる可能性があるから、調べた方がいいんだけど、そうだ今日の夕食の時に全員鑑定しよう。そしたら何か対策が見つかるかも。

















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