第14話 さあ 実践、その前に

 今日は調合と錬金の実践をするのだが、その前に道具から作らないとね。


 家を作る時に、無魔法で結界魔法を作ったのですが、その時に同時に無魔法でその応用で型を作ることも出来ていた。


 だから、砂を火魔法で溶かし、型に流して窓ガラスも作ったし、簡単な食器も作っていた。


 ただし、この時は錬金術を習得していないので、砂の中の要らないものまでとかしてるから、透明な硝子は作れていない。


 現在のステータス

 名前 ユウマ コンドウ (近藤優真)

 種族 人族

 状態 良好

 職業 商人

 レベル 5(20) 

 HP 300/300(1050/1050) 

 MP 420/420(1620/1620) 

 スキル(言語理解EX) 鑑定(EX) (インベントリEX)アイテムボックス

    気配遮断 気配感知 (付与術)

 魔法スキル  風魔法 水魔法 (土魔法 火魔法 光魔法 無魔法)

(固有スキル) (創造魔法)

 称号  (創造神の加護)


()内は偽装ないし隠ぺいされてるもの


 先ずは、錬成板を作る、これは錬金術を習得してなくても魔力を流せば錬金術が使える道具。


 板の上に魔物の血を使って魔法陣を書いていく。この場合出来るのは正確には錬成陣。


 別に魔物の血でなくても、普通にインクでも良いのだが、錬金術の本に魔物の血で書いた方が効率が良いと書いてあったので、インベントリで解体したときに出た大量の魔物の血があるので、俺は気にせず使う。


 この魔物の血も鮮度が良い方が、より効率がいいと書いてあった。

 錬成板は一つあれば、その上に錬成したいものを載せ何をしたいのか、イメージしながら魔力を流すだけ。


 この時のイメージ力や魔力の流し方、魔力の量で出来る物の量だったり、品質に違いがでる。


 これも習熟度みたいなもの。錬金術のスキルが生えても、錬成板は普通使うのだが、習熟度がかなり上がれば、錬成板を使わなくてもある程度の錬金は出来るようになる。当然錬成板を使った物より量も品質も落ちる。


 硝子は珪砂という砂、ソーダ灰、石灰で出来ている。


 先ずは川で取ってきた砂から珪砂のみを錬成板を使って分離、大量に作りましたよ。これからも使うことが多くあると思って。


 次はソーダ灰、これはナトリウムを多く含んだ植物の灰から炭酸ナトリウムを抽出、こういう塩生植物って本当は昆布や海藻が多いんですが、稀にナトリウムが豊富な土壌で育った植物にもみられるんです。


 この炭酸ナトリウム、エジプトではガラスの原料やミイラ製造に使われてたんですって。


 流石異世界、ここでは普通にナトリウムを好んで吸収する塩生植物が普通にありました。


 耐熱ガラスを作るのにホウ酸がいるのでこれも作りました。ホウ珪酸鉱物から、本来は硫酸を使うけどそこは錬金術で抽出。


 最後の石灰はもってましたから、これでガラスを作る準備は完了。


 後はどういう形の器具を作るかですが、どうも本に載ってる器具は、ガラス製ではないので、参考にならない。


 仕方なく、出来上がるものから逆算して、地球の科学の知識を使って形を決めて行った。


 机の上の勉強は嫌いだったけど、こういう実験や物を作るというのは好きだったんだよな。


 それにこういう雑学的な知識も、異世界物の小説に出てくるものづくりから興味を持って自分で調べて覚えた。


 いや~前世の俺を褒めてやりたいね。


 当然石鹸の作り方も知ってるから作るよ、錬金術スキルを得たら成分に拘れるから上質なものが作れる。


 勿論植物油で作りますよ、森にはオリーブに似た木の実がありましたから、これでオリーブ油を作って動物油と混ぜて石鹸を作ります。


 石鹸が出来れば、シャンプーも作れる。


 動物油からグリセリン,柑橘類からクエン酸、ガラス器具で精油も作れるから、リンスも作れちゃう。


 簡単シャンプーなら、小麦粉と水、塩と水でも代用できるけど、元現代日本人としてはこだわりたい。


 グリセリン、エタノールがあれば、化粧水も・・・


 この世界、油はまだ動物油で調理法に揚げるもなかった。日本ではラードで揚げ物は出来たが、この世界の動物油は魔物由来なのでラードの様には使えない。


 今度探索範囲を広げて、他に植物油が取れそうな植物も探そう。


「あははは~」


 結構色々、量的にも沢山作ったので、もしかして?と思ってステータスを確認したら、案の定ステータスのスキルの欄に錬金術の文字が・・・


 笑いも出るよほんと・・・


 石鹸、シャンプー、リンス? 作るのはいいけどこれ世間には出せないよな~~~


 金になるのはわかってるけど、こういうのって間違いなく、貴族に目をつけられる原因なんだよ、異世界あるある・・・


 本当に錬金術って便利、だけど万能というわけでもないんだよね。


 精油みたいなものは錬金術では作れないし、エタノールは普通にアルコールを蒸留精製すれば作れるから。


 グリセリンが作れると、硝酸があればニトログリセリンも出来ちゃう。


 硝酸も人の尿を加工すれば硝酸カリウムができるから、硝酸も作れる


 やべ~俺ってこの世界に火薬やらダイナマイトを広めちゃうの?嫌々やらないよ。そんな怖い事。平和利用が一番、なんで俺こんなことまで調べたんだろう?


 何か鬱憤溜まってたのかな~


 まあそれはさて置き無事に錬金術も取得できたことだし、ポーションを作る前に

 調合を先にしてこちらもスキルの獲得を優先しよう。


 調合に関してはこの世界ではまだ成分の調合ではなく、薬草や鉱物、魔物素材を混ぜただけの物なので、先ずは本に載ってる薬を参考に材料をすり潰したり、混ぜたりして作ってみた。


 こちらの道具は、土魔法で簡易な物を作った。いずれは陶器窯もあるので本格的な物を作る予定。鍛冶場も作れば金属の道具も作れるようになるだろう。


 薬草の乾燥は魔法で出来たし、魔物素材も魔法で加工できた。あとはただ薬の種類別に分量通りに混ぜるだけ。


 一日の終わり頃には調合も無事スキルを獲得、後は俺流の錬金術と調合を複合した製品造りの研究をおいおいしていく。


 勿論、この中にはポーションも含まれる。












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