第14話 ドイツ式も良いんじゃない
「それよりさぁ、あの
「あぁ、あれか? あれはロウリュだな。熱源に水を掛けることで乾式サウナの湿度を一気に上げるサービスだ」
「湿度が上がるとどうなるの?」
「湿度が上がれば体感温度も上がるからな。体感温度が上がれば発汗がうながされて、良く汗が出ると言う仕組みさ」
――シュワァァァ!
「おほっ! おぉぉぉぉ!」
「どうだ、一気に部屋の温度が高くなった様に感じるだろ?」
「ほんとだねぇ、見てみて、もうこんなに汗が出て来たよ!」
「あははは。まぁ、実際のところ発汗が
「なぁんだぁ、そっかぁ」
「いや、でも熱せられた蒸気が直接体に触れる訳だからな、汗はこれからどんどん出て来るぞ。それにほら、あれを見てみろ」
「え? あの
「あぁ、あれはアウフグースと言ってな。ロウリュで立ち上った蒸気を
「へぇぇ。そういう事かぁ。ねぇちーちゃん。あれって、どうやったら
「あぁ、普通は特にナニも言わなくても
「なるほど、わかった! さっきのロウリュでかなり
「あっ、あぁ。私は構わんが、お前もしかして、ちょっと勘違い……」
「スミマセーン! アウフグースお願い出来ますかぁ!」
「はいよぉ! そちらさん、お二人でよろしいですか!」
「はいっ! お願いしまぁす!」
「あっ、
「あははは、この暑さが大丈夫じゃないから
「い、いやっ、だから……」
「はぁぁぁい、それじゃあ十回行くよぉ! お嬢さんたちも一緒に数えてねぇ!」
「え? 十回っ! 十回も
「なに言ってるのちーちゃん。十回じゃ足りないよぉ。おばさーん! 二十回お願いしまーす!」
「はいよぉ! お嬢さん豪勢だねぇ。それじゃあ、二十回、一気に行くよぉ! そぉぉれ、一回目ぇっ!」
――ブホォ!!
「「うぐっ!」」
「
「「ぐぉほっ!!」」
「
「ちちち、ちーちゃん!」
「なっ、なんだ
「ししし、死ぬ、これ、マジで死ぬっ!」
「バカ野郎っ! だから私は止めたんだっ!」
「
「ちーちゃん、ちーちゃん、息がっ、息が出来ないっ!」
「……」
「はうっ! ちーちゃんが、ちーちゃんが燃え尽きてるっ!」
「「……」」
「「……」」
「「……」」
「はいっ、二十回目ぇ、お疲れ様でしたぁ……! お嬢さん方どうする? おかわりイっとく?」
「むっ……無理っす」
「あっそぉ! またやって欲しくなったら声かけてねぇ!」
「「……」」
「……ちーちゃん」
「……」
「ちーちゃん……生きてる?」
「……んあっ、あぁ……何とか……。スマン、心配させたな。あまりの熱波に、途中から脳の思考回路が熱暴走を起こして緊急停止していた様だ」
「うぅぅん、良いの。って言うかさぁ……」
「あぁ、って言うか?」
「今のでさぁ……」
「今……ので?」
「……ほらっ」
「あっ……あぁぁ……」
乳首がちょっと
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