勇者より魔王☆

プロローグ

勇者たるもの、自分の力に溺れず迷いなく、プライド高く、弱者のためだけに剣を振るもの..　としてよく描かれているのだが僕からすればオレオレ詐欺に負けないぐらい質の悪い妄想でしかない。

最初に言っときますが、我々のパーティーにこんな大それた願望を持つこと自体は愚かな行為だと視聴者の皆さんに知って貰おう。

なーんの罪もないスライムを残虐しレベル１０００になった所で格下の魔王を問答無用襲うのが僕たちのやーりそうな事。

白馬に乗った誇り高きナイトだーと？

望めるのはせいぜい、存在の怪しい腹立たしい顔をしやがるクソでかいハムスタ一の背中の上で禿げているオッサンぐらい。聖剣なんて使えない物になった年齢と言うのに..

村人に感謝の言葉に浴びせられ一緒に汗を流してくれた美少女との恋を深めるため魔王討伐後引退こうそ異世界の望ましい人生プランだと思わない？

残念ながら何の躊躇もなく禿げ騎士の最後の毛をもぎ取って高笑いするどＳロリしか提供できないのだ、このパーティーは。

それでも今後「最悪の勇者」と呼ばれる呆れた練習を見守る気になってくれるのなら、君はよっぽど勇敢なのさ。