競りの様子が生々しくてよかった。主人公が競りにかけられてるのに、淡々としていて肝が座っているのが好感がもてる。妙に博識なのも興味深い。競りに参加しているいわゆるモブの人々もキャラが濃くて、何だか憎めないから不思議だ(なんならそちらの話も読みたいくらい)。植松と主人公のやりとりはキュンとさせられるわりに、最後に裏切られる。けれど無理矢理なこじつけではないので、何となくニヤリとさせられる作品である。個人的には好みの作品だった。