第224話 5人でクリスマスパーティ①

「ゆうくん、あ〜ん。」


あおいが、そう言って俺にご飯を食べさせようとしてくる。


「あ〜ん。」


これって、すっごく恋人っぽい行為じゃない⁉︎

そんなことを考えながら、俺は口を開ける。


「もう、ゆうくんったら。……ここ、ご飯ついてるよ?」


そう言って、突然立ち上がったあおいさん。そんなあおいさんは、俺の頬についていたご飯を、舌を使って器用に食べる。



「「「はぁ〜。」」」


と、そんな3人のため息が、どこかから聞こえる。


「……3人とも、なんでそんなため息ついてるの?」


単純に、単純にそれが気になったので俺はそう聞いた。……パーティでため息つく理由ってなんなんだろう?


「……。先輩、本当にわからないんですか?」


日鞠ちゃんが、怒りを含んだ声でそう俺に聞いてくる。

……。俺、なんかした?


「ゆうきお兄ちゃん。葵から、ゆうきお兄ちゃんは、私が出て行ったことに気づいてなかったって聞いたけど、本当?」


いや、それは……。


「ゆうき、私たち、怒っちゃうよ?」


……なんで⁉︎

いや、マジでなんで3人とも今日はこんなに俺に対して怒ってるの⁉︎俺、マジでこの3人に何かした覚えが全くないんだけど。


「ゆうくん。なんで3人がこんなふうになったかわからないなら、人生もう一回、やり直した方がいいと思うよ‼︎」


……え⁉︎あおいさんも、俺の敵なの⁉︎

いや、でも本当に俺、悪いことした覚えがないんだけどな。

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