番外編 もしも渚と付き合っていたら? クリスマスデート編②

「渚、今日はどこに行くつもりなの?」


最初は、別にどこにいくのか知らなくても良かったけれど、やっぱり気になる。だってあの渚だよ⁉︎久しぶりに対面する時に、ダンボールから飛び出してくるような女の子だよ⁉︎どこに連れてかれるかわからないじゃん⁉︎いや、デートだからさすがに変なところには連れてかれないとは思うけど、ちょっと怖いんだよね。うん。


「もちろん山に決まってるじゃん‼︎ゆうきお兄ちゃん‼︎」


……え⁉︎山⁉︎今、山って言った⁉︎クリスマスデートで山登りって何⁉︎初めて聞いたんですけど‼︎ていうか、冬に山って大丈夫なの⁉︎


「……もしかしてゆうくん、山派じゃなくて海派だった⁉私、水着持っているから、海に行くんでもいいけど。」


……あれ?もしかして渚さんの魂、オーストラリアに飛んでっちゃってる⁉北半球じゃなくて、南半球に魂だけが飛んでっちゃってるの⁉


「いや、別に海派ではないけれど。」


どちらかといえば俺は山派だ。静かで、自然の音が聞こえる山の方が好きだ。だから別に、渚と山に行くことに、抵抗はないのだが、ないのだが、クリスマスデートで行くところではなくない⁉

そう思ってしまうのだ。というか、普通の人はこう思うんじゃない⁉


「よし、それじゃあゆうきお兄ちゃん、改めて、山に向かって、レッツゴ―‼」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る