第177話 『愛してるよゲーム 改』‼︎

「ゆ、ゆうくん。……それじゃあ私から行くね‼︎」


そう言って葵さんはニヤリと笑った。

……いや、さすがに一回くらいは耐えられるでしょ?

そう思い、たかを括っていた俺だったが、その考えが間違えだったことをすぐに知ることになる。

え?なんでそんなすぐに気づけたのかって?


「いっつも私に優しくしてくれるゆうくんのこと、愛しと〜と。」


って、顔を赤らめ、博多弁でそう言ってくる葵さんが言ってきたからだよ‼︎

……いや、まじで可愛すぎだろ⁉︎いや、なにその唐突な博多弁⁉︎やばいやばい、本当にやばい。なにがやばいってもう、破壊力が尋常じゃない。……俺、持っていたペンを落としちゃったよ。……あれ?俺なんでペンなんて持ってんの?


「は〜い。私の勝ち〜。……もう、ゆうくん弱すぎるでしょ⁉︎一回言っただけで照れちゃうなんて。」


……いや、これは仕方なくない⁉︎さすがにあれに耐えられる人は男じゃないって⁉︎

……でも、負けたままだと悔しいし、まだ目的を果たせてないので、俺は葵に向かって、


「もう一回‼︎……もう一回だけ、やってもらえませんか?」


そう言った。


「いいよ。……ただ、何回やるにしても順番は変えないからね⁉︎」


……俺の気持ちを伝えて、葵さんを安心させてあげるためには、俺が葵さんの『愛してるよ』を一回耐えないといけないといけないとか。天国に見せかけた地獄でしかないんですけど⁉︎

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