「……もしもし、優香さん。ちょっと助けてほしいんだけど。」

あんな風に怒ってしまった……いや、拗ねてしまった（？）葵さんをどうすればいいのかわからなかった俺は、葵さんと同じ女の子である優香さんを頼ることにした。

渚ちゃんは、例の件が原因となって起こったことだから、頼りずらいし……。

「へ～、ゆうきくん、わたしに助けてほしいんだ～。……それなりの、報酬はもらうことになるけど、それでもいいの～？」

……『報酬』か。

ま、まあ優香さんも、俺と葵が付き合っていることは、知っているわけだし～、さすがに、そういう変なお願いは、してこないよね⁉それに、今は何より、葵に元に戻ってもらうことが大切だし。

「うん。それでもいいよ。……ただし、成功したらだけれど。」

さすがに、嘘の情報を教えられたのに、『報酬』を与えるわけにはいかない。

……まあ、葵の機嫌が直る方法を、一生懸命考えてくれたけどダメだったとかなら、仕方がないけど。

「うん。それじゃあまずは、何が起こったのか説明してくれる？」

そういう優香さんに、俺は少し前の、出来事を語るのだった。

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