第109話 いつもと一緒の状況だけど、何かが違う、夜の時間。
「ゆうく~ん。」
ベッドに寝っ転がった瞬間、葵は俺に抱き着いてきた。……さっきから、葵が俺に抱き着くスピード、めっちゃ速くない⁉下では日鞠ちゃんと優香さんが寝ているっていうのに……すっごく大胆だな。
「ねえねえ、ゆうくん。いつも私のわがまま、たくさん聞いてくれてありがとね。」
突然、葵さんがそんなことを言い出した。……え⁉急にどうしたの?葵さんがこんな話をするのって、初めてじゃない?もう10年以上一緒にいるけど。
「私ね、実はゆうくんのことが……。」
葵がそう言いかけたところで、
「あ‼明日の準備忘れてた‼」
と言って、優香さんが飛び起きた。
優香さんが飛び起き、俺が優香さんのことを見てしまったことで、話を止めてしまったので、俺は葵に、
「ごめん。話の邪魔をしちゃって……。えっと、続けっていいよ。」
といった。……まあ、続きは話ずらいだろうけど……。
「ううん、何でもない。また、この話は今度しよ‼」
俺の予想通り、葵がその日、続きを話すことはなかったのだ。
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