第108話 またまた女子と、一緒にお風呂 (葵編)
「ゆ~くん。」
お風呂に入った瞬間、葵はそう言って抱き着いてきた。……いくら何でも、早すぎません⁉優香さんも、日鞠ちゃんも、体洗う時までは、抱き着いてこなかったよ⁉
「あの……葵さん。一旦ちょっと離れてもらえません?その、歩きづらいんですけど。」
普通に、この体勢だと湯船につかることができないし……。汗かいてるから、早く湯船につかりたいのに。
「む‼ゆうくんは、やっぱりお胸の大きい女の子が好きなの⁉日鞠ちゃんと優香は
よくて、私はダメって……やっぱりそうなんでしょ。」
『……あの、人の評判を落とすような発言はやめてくれません⁉別にそういう理由じゃないからね⁉』
くらいの感じで言いたかったけど、好きな人に、そんな強気に出れるわけもなく……
「その、熱にそういうわけじゃなくて……その、抱き着いてくるタイミングが早すぎるといいますか……二人は、体を洗う時になってから抱き着いてきたんで……。その
お風呂に入った瞬間、抱き着かれたのは初めてでして……。あの、葵さんは、湯船の中でも抱き着いててもいいんで、一旦、離れてもらえませんか?」
などと、かなり弱気で言ってしまった。……湯船の中でも抱き着いて言いって自分で言うなんて……。すっごく恥ずかしいな。
「ごめん、ゆうくん。私、勘違いしていたみたい。本当にごめんね‼」
俺がそんなことを考えていると、葵は謝ってきた。
「ううん。別に気にしていないから、全然大丈夫だよ‼」
大好きな葵に俺はそう言うしかなかったのだ。
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