第107話 気分がよさそうな葵さん
「ふ~ん、ふ~ん、ふ~ん。」
登校中、葵は鼻歌を歌いながらスキップと、すっごく気分がよさそうだった。
「葵、今日は気分がよさそうだね。……何かあったの?」
どうやら、優香さんもそう思ったようで、そんな質問を葵にしていた。
「うん‼だって今日は、ゆうくんと一緒に、初めて、高校生になってから初めてお風呂に入るんだよ‼前にゆうくんと入ったときは、優香も一緒だったし、幼稚園のころに、一緒に入ったときは、今は引っ越しちゃった女の子も一緒に入ったから……私にとって、今日、初めてゆうくんと二人っきりでお風呂に入れるんだよ⁉これを楽しみといわずして、何というの⁉」
……あれ?幼稚園の頃、葵とお風呂に入ったことなんてあったっけ?それに、今は
引っ越しちゃった女の子って……誰?
……いや、俺の記憶力がないわけじゃないからね?普通、幼稚園を卒園して以来、
あっていない友達のことを覚えている人の方が珍しくない?
……それにしても葵、めちゃくちゃ熱く語ってるけど、そんなに嬉しいことなのかな?
「あ、うん。そうなんだ。」
ほら、優香さんも引いてるよ?
「ゆうくん、今日のお風呂、覚悟しておいてね‼」
そう言って葵は、いたずらっぽく笑ったのだった。
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