第105話 帰ったら、俺の家がメイド喫茶になっていたんだが
「ご主人様、ご注文はなににしますか?」
半ば強引に椅子に座らせられた俺。……どうやら俺は、今からこの、『メイド喫茶ごっこ』に付き合わなければならないようだ。
……本当に、面倒くさい。まあ、葵も、優香さんも、日鞠ちゃんも可愛いから、別にいいけど。もしこれを、大輝がやってきたらって考えると……うん。多分、大輝が視界に入った瞬間、殴り飛ばしてるね‼まあ、何でもかんでも、大輝がやってきたら
って考える俺も、頭が十分壊れてるし、こんなこと大輝に知られたら、殴り飛ばされるだろうけど。
「メニューは、こちらの中からお選びください。」
そう言って、可愛いクマの絵や花の絵の描かれたメニューを、日鞠ちゃんが渡してきた。
……どんなメニューがあるのかな?そう思ってメニューを見ると……。
葵ちゃんの膝枕→1時間無料
日鞠と添い寝→1時間無料
優香とキス→1時間無料
と、かわいらしい字で、とんでもない内容のものが書かれていた。
……というか、優香さんの1時間キスって何?1時間膝枕をするのもキツイだろうけど、1時間キスをし続けるのもきつくない⁉
「あの~、これって、この中から選ばないといけないんですか?」
もうこのお店、メイド喫茶じゃなくてただ単に危ないお店じゃん‼警察に見つかったら逮捕されちゃう系の。
「えっと~、ちょっとメニューを見せてもらってもいいですか?」
そう言って日鞠ちゃんが俺のメニューを覗き込んでくる。
「……あ⁉先輩、すみません。渡すメニューを間違えました‼これ、3人で話し合った結果、ダメになったメニューでした。」
……はぁ。よかった。間違いで。
結局、俺はオムライスを注文したのだった。
……それにしても、
『ご主人様、おいしく食べてにゃん‼』
っていう3人、本当にかわいかったな~。
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