第104話 あれ?俺はいる家、間違えた?

いつものように、大輝とくだらない話をした後、俺は家に向かって歩き始めた。

いつもと同じ景色、いつもと同じスピードで歩いている俺だが、今日はいつもと違う

ところがある。

それは、


「今日なんの勉強する~?」


という優香さんがいる……という、どちらかといえば嬉しい出来事が原因というわけではなく、葵と一緒に帰っていないという、悲しい出来事が原因だ。

教室で、大輝と日鞠ちゃんのことについて話していると、葵が、

『今日は優香と一緒に先に帰っているね~‼』

と言って、帰って行ってしまったのだ。

……俺、見捨てられたわけじゃないよね?ただ単に、やることがあるから優香さんと帰ろうとしただけで、俺から優香さんに、乗り換えたってわけじゃないよね⁉

俺はそんな風に不安を抱いていた。……だって、昨日のこともあるしね。

まあ、そんなことを考えていても、歩いていれば家に近づいていくわけで……。

俺は気が付くと、家の前に立っていた。

『どうか、葵に見捨てられていませんように‼』

そんなことを神様に頼んでドアを開けると、


「おかえりなさいませ、ご主人様‼」


メイド服を着て、猫耳を付けた3人の美少女が返ってきた俺にそう言った。

……あれ?ここって俺の家だよね?メイド喫茶と、間違えたわけじゃないよね?

と、メイド服に猫耳という、恰好をした葵と優香さんそして日鞠ちゃんを目の前にしてそんなことを考える俺であった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る