第67話 ねえ、お嫁さん(仮)の前でそれやっちゃう?そんなことをしちゃうのゆうくん⁉

「それじゃあ私、家こっちだから。」


三人で、服を選びあった帰り道、優香はそう言った。……この二日間、大変だったけど、楽しかったから、優香がいなくなっちゃうのは寂しいな~。優香のごはんも、食べられなくなっちゃうし。


「神保さん。昨日と今日は、本当にありがとう。色々なことをやってくれて、本当に助かったよ。」


うん。優香がいて、本当に助かった。……特に何か、行動を起こしてくるわけでもなかったし。

そう思った時だった。


「中島君‼いや、祐希くん‼これから、お互いに、苗字じゃなくて、名前で呼び合いませんか?」


……こんなに早く、フラグを回収したのは、初めてだよ。優香、苗字じゃなくて、

名前で呼んだ上に、『くん』の言い方も、代わってる。もしこれが、小説なら、

『くん』の表記が漢字からひらがなに代わってるよ。堅苦しい『くん』じゃなくて、

軽い感じの『くん』に。

……なんか、優香がいつもより、可愛く見えるな~。顔を赤くしているのと、夕焼けのせいで。


「もちろん。これからもよろしくね、ゆうかさん。」


はぁ。せっかくゆうくんと、優香の関係が、何も進展しなかったと思ったのに。

すっごい二人の関係が、進んじゃったじゃん。

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