第62話 どうやら今日は、寝れなさそうです。

「優香‼︎ゆうくんとくっつきすぎ‼︎ゆうくんから、

もっと離れて‼︎……ていうかお世話するだけなら、一緒に寝る必要なくない⁉︎この家、ベッドだけじゃなくて、敷布団もあるんだから、そっちを使って

寝れば。」


と、俺の腕に抱きつきながら言う葵。

……全然説得力がないからね⁉︎その状態で言ってても。


「いや、私としては葵の方が、中島くんから離れた方がいいと思うんだけど……。だってただの友達なのに、腕に抱きつきながら寝てるし。」


うんうん。神保さんのいう通りだよ。だって俺たち、神保さんの中では、ただの友達ってことになってるんだよ⁉︎彼女が言うならともかく、ただの友達が言ってもね……。

まあ、俺としては、一人でゆっくり寝させて欲しいんだけど。


「む‼︎ゆうくんと私は、ただの友達なんかじゃないもん‼︎幼馴染だもん‼︎幼馴染は、特別なんだもん‼︎」


と、葵は言う。

……うん。まあ、たしかに幼馴染は、特別……だよね?もう最近、自分でそういうところの判断が、出来なくなってきてる。

……なんか、年寄りみたいなこと言ってるな。


「ふ〜ん。葵がその気なら……。えい‼︎」


そう言って、神保さんも抱きついてきた。

……どうやら、今日僕は、眠ることが出来なさそうです。

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