第61話 三人でお風呂

「ゆうくん、入るね~。」


葵の声と同時に、二人が風呂の中に入ってきた。二人とも、身には学校指定の水着をまとっている。そんな二人の水着には、もちろん名前が書いてあるのだが、葵の名前はひらがな三文字で『あおい』と書いているが、神保さんの水着には、漢字で、

『優香』と書いてあることから、二人の成長の差が、うかがえる。……どこがとは言わないけど。

同い年なのに、月とスッポン、メロンとキウイくらい、大きさが違う。何がとは言わないけどね⁉︎

……ん?なんで葵のは、ひらがなで書いているんだ?『葵』って漢字は、確かになかなか習わないけれど……小5小6くらいからは、みんな漢字で、自分の名前を書いてなかったっけ?葵は、アレが、成長してないから、ずっと前から使ってたと思ったけど、それにしてはおかしいような……。


「それじゃあ中島くん。背中流すね〜。」


俺がくだらないことを考えていると、神保さんが

そう言って、俺の背中を洗ってくれた。

優しく、丁寧に洗ってくれる神保さん。すっごく優しくて、気持ち良かったです。

そして次は、葵さんの番。


「ゆうくん。頭洗うね〜。」


そう言って、葵が頭を洗い始めた。

優しく、それでいて力強く、豪快な洗い方は、洗われていて気持ちがよかった。……まあ、しっかり洗えているのかはわからないけど。


最初はどうなるかと思っていた3人でのお風呂は、

特にハプニングなく、終わることができたのだった。

……退化しなくてよかった‼︎

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