第52話 ゆうくんは、まさかの⁉

「ゆ~くん、起きて~‼」


次の日の朝、なかなか起きないゆうくんに向かって、私はそう言った。


「う~ん……。おはよ~。」


……今日のゆうくん、何かがおかしい。顔も赤いし、動きが鈍いし、手もいつもより

暖かいし……まさか⁉


「ゆうくん。ちょっとそのまま、起き上がらないで待っててくれる?」


そう言って私は、リビングに走った。



私が急いで、リビングからとりに行ったもの。

それは、体温計だった。


「は~い、ゆうく~ん。お熱はかりますよ~。」


寝室に戻った瞬間、私はそう言ってゆうくんの体温を測った。

結果は37度5分。

……普通に熱だ。


「ゆうくん。今日は学校休もう。……て、ゆうくんは今、そんな話をしているような元気はないか。……ゆうくん、今日一日は、私が家事をやるから、ゆうくんは、ゆっくりベッドで休んでて‼」


具合が悪いゆうくんに、無理をさせるわけにはいかない‼

そう思った私は、一人で家事を、頑張るのだった。


後日、『お母さんたちに、頼ればよかった。』と、葵は思うことになるのだが、それはまた、別のお話。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る