ぎゅー

スーパーに、食材を買いに行く途中、私は、ゆうくんの腕に、しがみついた。

「あの、葵さん。ちょっと近すぎないですか？」

ゆうくんがそんなことを言うが、私にそんなことは

関係ない。だって今、私はゆうくんに怒ってるんだから。

「ふん。別に私は悪くないもん‼︎私という、可愛いお嫁さんがいるのに、優香と連絡先を交換するゆうくんがいけないんだもん‼︎」

ぷく〜

っと、頬を膨らませながら私はそう言う。

どう？私、可愛いでしょ？優香の100倍、可愛いでしょ？

……しかもゆうくん、優香に好きなタイプを教えた上に、優香の夢の中にまで出てきて、優香と2人で

デートしたって、言ってたし‼︎

『中島くんは、きっと私のことが好きなんだよ‼︎

だって、夢の中にまで出てきてくれるんだよ⁉︎』

とか優香に言われた時、私がどれだけ落ち込んだか

わかってるの？ゆうくん。

ゆうくんは、私だけの旦那さんなんだからね‼︎

優香の存在が、私にとって危険な存在になってしまった以上、ゆうくんの手を、話すわけにはいかない。

……だってゆうくん、一度決めたら、他のことは考えないで、目標に向かって一直線‼︎

ってタイプだから、一回、私から離れていっちゃったら、きっともう戻ってきてくれないし。

……はぁ。なんで優香は、ゆうくんのことを

好きになっちゃったんだろう。

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