第20話 中島くんと、初デート⁉︎ ②

「すごい‼︎その服かっこいい‼︎」


店に入ってから、30分が経つころ、ようやく私は、

中島くんに似合う服装を、見つけたのだった。

はぁ。本当に疲れた。




「神保さん。今日は服を選んでくれてありがとう。」


お店で、服を購入した後、私たちはお互いの家に向かって、歩き始めていた。あと、10メートル程先にある、あの交差点で、私は右に、中島くんは左に曲がる。

楽しかったこの時間も、もう終わろうとしているのだ。


「ううん。こちらこそありがとう。こんなに楽しく、服を選べたのは、中島くんのおかげだよ。

……それで、その、お願いがあるんだけど。」


がんばれ‼︎がんばれ私‼︎ここで言わないと、いつまで経っても、葵なら追いつけないよ⁉︎


「中島くんのこと、私も、ゆうくんって呼んでいいですか?」


私が、そう言った瞬間だった。


『キーン コーン カーン コーン

  キーン コーン カーン コーン』


そんな音を立てて、チャイムが鳴ったのは。

……なんだ、夢だったのか。

はぁ。現実でも、こんなこと、起きればいいのに。

そう思う、私であった。

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