第17話 神保さんの、大切なお話。②

「へ〜、中島くんって、甘えたいって思ってるんだ〜。」


……よかった。まだ引かれてないみたいだ。


「うん。そうだね。」


今度は、変なことを言わないように気をつけたので、必要最低限の言葉しか、言わずに済んだ。


「中島くんは、どんな風に甘えたいって思ってるの?」


……。なんでせっかく、変なことを言わないように回避したのに、そんなことを聞いてくるの⁉︎

そんなこと聞かれたら、絶対変なこと言っちゃうよ⁉︎

……まあ、細心の注意をはらった上で話せば、

さすがに大丈夫だと思うけど。


「う〜ん……。例えば、頭を撫でてもらったり、

膝枕してもらったりしたいかな〜。」


よし。これでオッケー。これ以上は、何も言わなくて……


「なんでそういうことをしてほしいか、今から話すね‼︎」


あれ?口が勝手に⁉︎


「まずは、なんで頭を撫でてほしいか。それはね、頭を撫でられると、手の温もりが、髪の毛越しに

頭に伝わってきて、すっごく気持ちいいからなんだ‼︎中学校のころ、先生が頭を撫でてくれたんだけどね、すっごく温かくて、気持ちよかったんだ‼︎」


やばい、やばい、やばい、やばい。このままだと、

大輝と同レベル……いや、それ以上にやばいやつになってしまう‼︎

……いや、もう手遅れか?


「次に膝枕。まあ、これは別に、説明する必要がないよね⁉︎膝枕は、男のロマン‼︎だもんね。」


……。

無事、人生終了‼︎

女子相手に、こんなやばいこと語るとか、本当に

気持ち悪すぎる。はぁ。これは完全に、引かれたな。

そう思ったのだが……


「色々、教えてくれてありがとう。中島くん。

……その、もしよかったら、連絡先を交換してくれない?また、こういう話が聞きたくてさ。」


あれ?こんなやばいこと話しちゃっても、引いてない?……しかも、連絡先を交換しないか?だって⁉︎

……マジでこれ、どういう展開⁉︎


ちなみに、この後俺は、しっかり神保さんと、

連絡先を交換しました。

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