第9話 再生

ほぼせいぶつはいなくなった。

のこりもじかんのもんだいかな。

あー。


久しぶりにメッセージ来てる。

「新しい世界つくろうぜ。」

奴もか。


「プププ しょうがねーから付き合ってやってやろう。」


送信する寸前に気付いた。

生物数増え始めてる。


「やだ。」


メッセージを変えて送信した。


ちょっとずつだけど、種類も増え始めた。

もう大丈夫、たったの数億ぐるぐる分後退しただけだ。

さっきのメッセージからすると、奴はおそらく数十億ぐるぐる分後退しただろーから

、プププ、このまま続けりゃ俺の勝ちだーーー!!


なんか海も陸もどんどん動物とか植物が増えてきだした。

このままいけーー!


数も種類ももうちょっとでガチャ前に復活だっ!て時に来ましたよ、あれが。


「初期知性を獲得した生物が現れました。重点育成生物に指定しますか?」


チェックする。

今度は陸上生物だ。

森に住んでる。

かなり小っこい。なんか仲間と集団作ってる。キーキー鳴いてキキーキと鳴き返してる。

あ、これがコミュニケーション能力か。

前足でなんか細っそいもん握ってる。

あ、これが道具か。

よくこれを道具と認定したな、おい。

なんか、虫の作った塚をその細いもんでつついて、虫くっつけて食ってる。

あー道具だわ。これ。


まー、ちょっと小さすぎる気がするけど、もう奴に勝つことは確定だし、絶滅しちゃえば別のを指定できるようになるから、まいっか。


「はい」


これで、こいつらは自動的にコマンドポイントを消費して、進化促進されるし、直接おれが接触できるようになる。

まだ、会いに行っても無意味だからいかねーけどな。


早速コマンドポイントが消費された。

何に使った?


あ、毛が長くなってる。手足も長くなった気がする。

寒冷地にも適応できる毛が長くなったってのは良いとして、手足はなぜだ?

チョロチョロ逃げ回る速度が上がってる。

あ、これか。生存率アップ。

たまに見に行ってやるか。


他の生き物たちも、どんどん進化している。

進化の袋小路に迷い込んで絶滅するのも出始めた。

海も陸も植物も動物もどんどん増えて、多様化している。


指定生物も進化して、

「重点育成生物が進化し、独立した系統に別れました。重点育成する系統を指定してください。」


これな。

また気温が低下して氷だらけになったときに、長く伸びた毛のおかげでこいつらは生き延びたけど、俺は暖かい方に適応した系統を選んだ。

なんか、氷イベ続きすぎな気がして、寒冷地に適応したのを選ぶのをためらった。

他の系統は、もう重点育成されない。



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