第3話 開闢
隕石は課金アイテムだが、開始時点の位置はランダムだ。ただ軌道だけ俺の惑星への直撃コースって決まってるだけで、いつ命中するかも運次第。
惑星が物凄い勢いで太陽の周りをぐるぐるしてんのに肝心の隕石はなかなか近寄ってこない。
遠すぎんだよ。彗星の巣よりはるかに遠くから始めてるんじゃねーよ。太陽系自体が近寄ってく速度とあんまり違わない。
最初に適当に長持ちする太陽選んだせいで、太陽の重力が小さかった!
彗星散布の方が早かったか?
対戦モードだから勝手に加速させられないので待つしかない。
4億ぐるぐる目くらいの時に、銀河衝突が起きた。
0.4光年くらいのところを恒星とブラックホールがくっついた連星がかすめて行った。
7億ぐるぐる目くらいに自由浮遊惑星が入り込んできてしばらくぐるぐる回って黄色いガス惑星を軌道から弾き出してまた出て行った。おいおい。
8億ぐるぐる目くらいでようやくアミノ酸搭載隕石が目に見えて速くなって突っ込んで来た。もうちょい。
ゴーーーール!
バラバラに砕けて惑星のそこかしこに降り注ぐ!
で無事アミノ酸とかの生命の素散布終了。
これで生物が現れる!けど、最初の状態じゃどんな生物になるか見分けがつかない。というかほぼ一緒。
レアすぎなのが出てくると後で詰むけど、俺が手を出すのはもうちょい後。だからまだしばらくぐるぐるを眺める。
ただここからはちょっと目を離すと何が起こるかわかんないのであんまり放置はしない。
ぐるぐるが速すぎて地上の様子がよく見えないので初地上モード。
いきなり酸素ねーし。
二酸化炭素多いし。
うんまだ岩の塊だ。噴火してるのしばらく眺めてから帰るべ。
またしばらくぐるぐるしてアミノ酸とかがなにやらいろいろあって増えてる。
いやこれ、生物だよ。バクテリアだよ。
生物きたーー!
データもチェックしたけど、生物の項目にちゃんと数字が入ってるよ。
ガチャの前に生物発生してよかった〜!
さー
10億ぐるぐる目のインシデントガチャだ。一旦時間が止まる。
「インシデント引くぜ〜」
とメッセージが来た。
「引くか〜」
返す。
インシデントガチャはヤバ目8割くらい。残りの2割は鬼ヤバ。
前回のプレーで俺は鬼ヤバの方を引いちゃって、200光年の位置で超新星爆発イベが起こった。
電磁波に重力波にはじまって何かよくわからないものに襲われて、軌道無茶苦茶だわ大気全部吹き飛ばされるわ、即リセット。
そのガチャが今表示されてる。
対戦モードなのでリセットできないのでマシなのがくるのを祈るしかない。
ついでに奴に鬼ヤバが来るのも祈ってやった。
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