R602年7月30日

 晴れ曇り。今日、調査隊はアスバル(Asibari)を抜けてようやく目的地のソフソムン=パスヤトゥーフーの遺跡に到達した。住民に見つかるとやはり威嚇されたり追い回されたりしたが、遺跡まであと数ザータというところで突然追ってこなくなり、それ以降はなんの妨害にもあわなかった。理由はわからないが、とにかくあれ以上走り続けなくてよかったのは幸いだ。まったく、冬のくせに暑くてたまらない。

 一見したところ、遺跡は思ったほどひどく崩れているわけではなく、瓦礫を少し動かせばすぐにでも中には入れそうである。

 だがもう今日はみな疲れきっているから、今日のところは手っ取り早く仮の屋根を立てて休むことになりそうだ。私も疲れてはいるが、あのソフソムン=パスヤトゥーフーの遺跡をこの目で見ることができていたく興奮しているので、明日が待ち切れない。

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