第3話 涙もかれて
屋上に呼び出されて、身の覚えのない事を罵倒されたり、因縁をつけられたりしたあと、私は一人で校舎裏にうずくまっていました。
もう、涙も出てこないんです。
泣きたいくらい辛いのに、それをするともっとしんどくなるから。心が動かなくなってしまいました。
そのまま地面とみつめあっていると、ふと影がさします。
「そんなところで何やってるんだ?」
聞き覚えのある声に顔をあげると、私のクラスの担任になった先生でした。
私はとりあえず「いえ、何でもないです」と、答えます。
相談しても、先生に何かできるとは思えなかったから。
けど、先生は冷たい態度をされたのにもめげずに「落ち込んでんのか?」と更に話しかけてきます。
「そんな事ないですよ」
「こんな所で一人でいたのにか? それは無理のある言い訳だな」
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