第4話 恋日可恋の恋物語



 何も知らないくせにってむっとしていると、ほっぺたに冷たい感触。


「きゃっ、何ですか!」


 どうやら自販機で買ったばかりの缶ジュースを、先生があててきたようです。


 先生はぶっきらぼうに「それ、やるよ」と言って、押し付けてきます。


 私はどうしていいのか分からず「あの」と言うしかありません。


 先生は「恋日、それで元気だせよな」私を励ます様にそういって、その場から去って行きます。


 私は少しだけ胸の中に温かいものが湧いてくるのを感じました。


「名前もう覚えてくれたんですね」


 これが私が先生を好きになったきっかけ。

 先生が、日の当たらないところにいた私を、太陽の光で照らしてあたためてくれたんです。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る