4杯目 野球観戦の持ち物

 凄まじい倍率を乗り越えて、野球観戦が叶ったと仮定しよう。ここで、持っていくべき品々の話をする。


 当たり前だが、チケットは最重要アイテムだ。これがなければ入場できない。一度、当日に父がなくしてドタバタしたことがある。幸い、紛失したのは父の分の内野自由席のチケット。駐車場で気付いたため、広島駅近くの金券ショップで入手することができた。車の中に落としたと言っていたが、今も行方知れずである。大事なものは、財布か専用の袋に入れるべきだと悟った。


 その次に必要なものは資金。試合時間はおよそ三時間ある。小腹を満たすためのグルメがほしくなるし、飲み物も飲みたくなる。だから、自宅から食料を持参する人も多い。注意すべきポイントは、缶の持ち込みは禁止ということ。ついでに言えば、びんやペットボトルも持ち込むことはできない。うっかりカバンに入れていても大丈夫。球場前のテントには、中身を移し替えるための紙コップが用意されている。もちろん、紙パックの飲み物や水筒であれば問題ない。


 食事と言えばウエットティッシュも必要だ。


 とある選手プロデュースメニューに、あんかけカニチャーハンがあった。店員は丼の容器に蓋をして、ビニール袋に入れてくれた。人混みをくぐり、席に着いて食べようとした私は固まった。平行に運んでいたはずの蓋が外れ、あんがこぼれていた。器全体がべとべとになっていたことは言うまでもない。


 ウエットティッシュの出番は、突然現れる。


 タルタルソースで味変をしよう。そう思って、購入時にもらった袋を絞ったのが運の尽きだ。チキンに着地した中身が勢い余って、スカートに落っこちる。


 一張羅で行くものじゃない。ずぶ濡れになるアトラクションで着替えが必要なように、多少の汚れは覚悟した方が良い。


 スタジアムでの観戦なら、雨具を忘れずに。なお、ビニール製のレインコートなら、球場にも売られている。カープカラーの赤だけどね。


 観戦する上であったら良いものは、カンフーバットあるいはメガホンだ。得点したとき、マウンドの投手を鼓舞したいとき、選手がナイスプレーをしたとき。カンフーバットを叩き、球場の熱気を作る。最初のうちは拍手でも良い。選手名の書いたボードやうちわは、個人の好みに任せる。ユニホーム、タオル、カンフーバットの三点セットだけでも、帰りは大荷物になるから。


 次回はいよいよ現場の雰囲気を感じてみようか!

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