第2話 洗濯下手
「ごちそうさま。朝からありがとう」
怜が手を合わせてニコニコしている。
ああ……朝からその笑顔、、ありがとうございます。充電完了です、僕は。
怜が食器を洗おうとしていたので、
「これは良いから、準備しちゃって」
と言った。
怜は「ありがと」と言って、リビングから出ていった。
さてさて、、洗い物……と。
単調すぎる作業は眠くなる、洗い物はテレビとお友達だ。
「……今日の午後、関東以北は下り坂です。折り畳み傘があれば安心でしょう」
お天気お姉さんが傘を持って言っている。
雨…か。
「準備、、終わったよ〜いつでもOK」
外行きの格好をした怜が入ってきた。こんなに寒いのに脚をフルに出している。
俺は洗い物を終えると、部屋に戻り、適当な服を着て、怜に「行こう」と言った。
★★★
怜を無事仕事場まで送り届けた。
さて、早めに洗濯かな。
現在時刻は8:30。
午後から雨が降られてしまうので、もうやらないといけない。
急いで洗濯機の前に行き、、溜まった洗濯物を仕分けする。
順調に仕分けしていく。
ここで一つ、引っかかるものがあった。
女の子の下着、、一緒に洗って良いのか…。
今まで洗濯する時は一緒にやってたけど、常に怜ちゃんがいたからな…。
どうして良いかわからず、とりあえずネットで『同棲 洗濯 下着』というワードで検索をかける。
『25歳、男です。彼女の洗濯物を分けて洗った方が…』
おお、良い記事があった。
そこには、一緒でOKという意見と分けるべきという意見が五分五分であった。
しかし、一緒でOKとちう意見の人は、皆恋愛上級者で、ある程度の同棲歴がある人だった。
怜ちゃんは男物と一緒に洗うことは抵抗はないはずだが、勝手に触ったりして良いのかな……。
い、一応聞くぞ……。
そう思い、メッセージを開く。
どう打つのが正解かな、、、。
「怜ちゃんの下着洗っちゃうよ〜〜??」
おかしい、、こんな軽ノリは熟練夫婦だけが許される。
「言いにくいんだけど……下着…どうすれば良い?」
これもおかしい、、。これだと俺が嫌がってるみたいに聞こえてしまう。
いや、ここはシンプルで良いんだ。
そう思い、「今洗濯するんだけど、下着、どうすれば良い??」
と、送ってみた。
こんなこといちいち聞くのもなんか変だったかな。
若干後悔したが、やはりちゃんと言い合うのがカップルだ。と自分に言い聞かせた。
あまり時間が経ってないが、もう返事が来た。
「仁くんが嫌じゃなければ、洗ってほしい笑」
と書かれている。
よし、じゃあ、洗います、、。
ボタンを押し、洗濯がスタートした。
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