第31話 九鬼神天真

「そ、カレは九鬼神クキガミ天真テンマ!!

 超常現象研究家だよ!!」

 ジョーダンが紹介するとなんだか、胡散臭い。


「クキガミ テンマ……(☉。☉)!!!

 なんだ。超常現象研究家ッてェ……?」




「フフ、こういう者ですよ……」

 イケメンは、馴れた仕草で名刺を出してボクに手渡した。


「ハァ……」ボクも渡された名刺を見た。



 そこには、“超常現象研究家”


 “九鬼神クキガミ天真テンマ”と記されてあった。



「フフ、ここのつの鬼の神と書いて【九鬼神クキガミ】ッて読むんですよ!!」

 


「なるほど……、九鬼神だからクッキーさんなんですね」

 ボクも合点がいった。

 


「クッキーさんなんて、呼ばなくて良いッてえェ……┐(‘~`;)┌

 オレたちは同い歳タメなんだから!!」

 ジョーダンは馴れ馴れしくボクらの仲を取り持った。



同い歳タメ……(ಠ_ಠ)!! マジかよ」

 あまりにも落ち着きがあり顔が整っているので、てっきり歳上かと思った。



「コイツは浦島チン太郎ね」

 ジョーダンは軽口を叩いた。


「ぬうゥ……、真太郎だよ!! よろしく」

 ボクはグータッチをしようと手を差し伸べた。



「あァ、浦島……、真太郎!!」

 苦笑いを浮かべ、九鬼神は軽く拳を合わせた。



「そう、もちろん御伽草子の『浦島太郎』とは縁もゆかりもないけどね」








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