エピローグ

特に変わらず

あれから早いもので2週間近くが経った。

樋口さんに聞いた話だと、あの戦いでその力の殆どを失った浪埜さんは魔法少女課が管理を受け持つことになったらしい。


らしいと、又聞きなのはボクが10日ほど入院生活を送っていたからだ。

魔力の使い過ぎが祟ったらしい。

体力が低下しすぎて暫く点滴が必須だった。


まぁ、そんな退屈生活も昨日までのことだ。

晴れて退院したボクは家へ直行……ではなくこの前行ったファミレスへ向かっていた。


何でも、浪埜さん………魔王を倒したことの打ち上げをするらしい。

ホントは断ってクーラーの効いた部屋で何をすることもなく過ごしたかったが、中心人物が来なくてどうすると山井さんから釘をさされてしまったので行かざるを得ない。


「ねぇ。」


重い足取りで横断歩道を渡り終えると、声をかけられた。


「君ってさ、【白の魔法少女】でしょ。僕とさ勝負してよ。」



………はぁ、相も変わらずだ。


まぁ、そんなものだろう。

魔法少女なんてどうせ碌でも無いんだし。

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