第20話 口付けララバイ


 魔女族の文化は、人間のそれと大きく違う。

 食文化、生活文化、何より独自の魔法文化。

 扉の向こうに何があるのかすら、開けてみるまでわからない。


 ガチャリ──ドアノブを捻れば、扉が開く。

 黒い扉の向こうにあったのはガラクタだ。用途不明の雑貨や置き物が、ざっくばらんに並んでいる。



「……何だここ」


「ここは魔法具専門店です」



 短く説明した魔女は一度扉を閉め、ガチャリ、一呼吸置いて同じ扉を開いた。

 すると今度は景色が変わり、そこらじゅうに張り巡らされた細い根茎が視界に入る。


 触手のようにうねるもの、液体がにじみ出ているもの、もはや溶けているもの……異様な匂いが充満し、鼓動を刻んで脈動し、何かが床を這った形跡まで残っていた。



「……何だここ」


「観葉植物店です」


「こいつら観葉植物!?」


「どの観葉植物も活きが良いですよ〜」


「なんか動いてるんだが!?」


「まあ、植物だって生きていますし〜」



 ついぞ納得のできない説明を受けたのち、ガチャリ、またも扉が閉まり、やはり開く。


 次に視界に飛び込んだのは、小瓶に詰められた蛇やネズミ、目玉や骨や何らかの干物……総じてグロテスクな死屍累々、到底商品などとは呼べないようなものばかりが並んでいた。

 ゾッと背筋に悪寒が駆け抜ける中、魔女はじゅるりとよだれを啜る。



「んふふ、そしてここは、お気に入りのオヤツ屋さんです! はあ〜、新鮮な生き血の良い匂い〜っ」


「……うぷ……」



 頬を上気させ、愛らしい笑顔で堂々と言い切った魔女。えた血の匂いを鼻で捉えたルーキスは露骨に頬を引きつらせ、口元を覆いながら青い顔で「……閉めてくれ」と訴える。


 俯く彼の傍ら、魔女は素直に従って扉を閉め、愛らしい笑顔を振りまいた。



「えへへ、どうですか? それぞれ私のイチオシのお土産屋さんです! 気になるところがあればご案内しますよ〜、特にあのオヤツ屋さんの商品は絶品でおすすめです! トロールの爪の垢とか、ゴブリンの耳焼きとか──」


「うっぷ……。その、今はちょっと、そういう気分じゃないというか……」


「あ、そっか、そうですよね。オヤツならルゥちゃんがいますもんね」


「食うかッ!!」



 当たり前のようにルゥを摘まみ上げて非常食扱いする魔女に鋭くツッコミを入れると、「あらら、まだ食べ頃には早いですか〜」などと見当違いな受け取り方をして、イビキをかくルゥを小瓶の中に戻す。

 ルーキスは頭を抱え、深いため息を吐き出した。


 ──彼らが魔女族の国へとたどり着いて、かれこれ数時間。


 彼はこうしてこの国の観光に無理やり付き合わされており、いい加減疲労を感じている。



「……なあ、そろそろ宿で休みたいんだが」



 うんざりした面持ちで告げれば、魔女はキョトンと目をしばたたいた。



「まだおすすめスポットの半分もご紹介していませんよ?」


「げ、そんなに連れ回すつもりかよ……! 案内はもういい、俺は観光しに来たわけじゃないんだ。さっさと宿でゆっくりしたい」


「んん……そうですね、色々ありましたし、お疲れですよね……。今日でルーキス様とお別れですし、まだまだたくさん行きたいところがあったのですが、仕方がないです……」



 しょんもりと落胆しつつも素直に聞き入れ、魔女は再び扉に触れる。

 今日でお別れ──その発言にハッとして、ルーキスは自身の足を見下ろした。



『あなたの足が自由に動くようになったら、その時こそ、ちゃんと大人しく離れますので』



 出会った頃に告げられた魔女の言葉を思い返し、何とも言えない感情が蔓延る。「おい、」と彼は無意識に魔女に呼びかけたが、彼女はすでに扉を別の場所へと繋げてしまっていた。


 かくして魔女がドアノブをひねれば、見知らぬ部屋が視界に飛び込み、ルーキスは眉根を寄せる。


 魔女が最後に繋げた扉の先は、小綺麗なワンルーム。

 窓辺には花が、テーブルにはティーセットが、ベッドには謎のぬいぐるみが置かれている。どこかの宿の中だろうかと訝るルーキスの疑問を拾い上げるかのように、魔女は答えた。



「ここ、私の自室なんです〜」


「は……? お前の部屋!?」


「ええ、正しくはセレティア魔女学院に併設された学生寮の中ですけれど。三食おいしい食事付き、ありとあらゆる血肉と臓物が選り取りみどり! 血液型まで選べるんですよ〜、えへへへ」


「うっわぁ……」



 あからさまにドン引きしている彼。魔女は気にする様子もなくそんなルーキスを抱き上げ、強張るその体をソファの上に移動させた。


「どうです? 魔女の国も、なかなか素敵なところでしょう?」


 魔女は愛らしく微笑みかける。

 どこがだ、と正直に返しかけた言葉を寸前で飲み込んだルーキスが曖昧な相槌を打つ傍ら、彼女は「あ、お紅茶入れますね!」などと手を叩き、小走りでキッチンへ向かっていった。


 慣れた様子で食器棚を開け、茶葉を選ぶ魔女。鼻歌まじりに作業を進める背中を一瞥したルーキスは、また微妙な感情に心を囚われてしまう。


 今日で、この滅茶苦茶な魔女と過ごす日々は終わる。ようやく心労がひとつ消え、足も動くようになる。


 足が治ったらすぐトルメキアに向けて発ち、ギルドに戻って、師であるジョゼフを一発殴って──その後は、いつもと同じ傭兵の職務に戻るだけ。

 依頼があれば戦地に赴き、機械の兵士を斬り捨てる。そして、この魔女とは、二度と会うこともないのだろう。


 黙って考えを巡らせながら、ルーキスは窓辺に置かれた鉢植えに視線を移した。

 青々とした葉に、桃色の花弁。外は真っ白な街路樹や草花ばかりだったというのに、魔女の部屋に置かれた植物は人間の世界にも存在していそうな色と見た目をしていて、おかしな様子は見受けられない。

 品種こそ知らない植物だったものの、外に生えていたどの植物よりも馴染みのある形をしていた。


「……外にある木や花は、まるで色を抜かれたみたいに真っ白だったってのに、この花には色があるんだな」


 ポツリと言葉を転がせば、魔女は湯に浸した茶葉をティーカップから取り出し、そっと視線を落とす。



「……外に生えていた木や花は、色を抜かれたわけではないですよ。元々色がないのです」


「……? そういう品種ってことか?」


「さあ、品種のことなんてわかりません。誰もその名を知りません。……呼ばれる名前を持っていないから、あの子たちを彩る色の名前も、同じく存在しないのです」



 不可解な言葉を呟いて、茶葉を捨て、戻ってきた魔女はルーキスの目の前に紅茶を置いた。


「そんなことより、お茶にしましょ!」


 明るく振る舞う彼女はルーキスの隣に腰掛け、ぴとりとそばに引っ付いてくる。

 二人分の体重を支えるソファが沈む中、魔女は笑顔でルーキスを見遣った。



「えへへ、こうしてルーキス様とお茶会ができるなんて、なんだか夢みたいです! あっ、もしかして夢かも!? 自分で自分に睡眠魔法をかけてしまったんでしょうか〜、むむむ、あり得る……」


「……なんか、前にもそんなセリフ聞いたぞ」


「あれっ、そうですか? あ、そうだ! ルゥちゃんも気持ちよく眠ったままですし、お茶菓子の代わりにちょっぴりかじって味見をしてみたり──」


「いらん」


「えー、美味しいのに〜……」



 唇を尖らせる魔女はティーカップを手に取り、「フーフーしましょうか?」などと問いかけてくる。それも「いらん」と断り、ルーキスは顔を逸らした。



「あらら……ルーキス様、もしかしてお紅茶は嫌いでしたか? ご機嫌ななめ?」


「……」


「ん〜、人間の食文化は難しいですね……」



 そう言い、魔女はテーブルに紅茶を戻す。

 再び隣のルーキスの顔を盗み見れば、彼は密やかにあくびを噛み殺し、眠たげな目をゆっくりとしばたたいていた。


 不眠不休で色々なことが起きた後なのだから、眠気に襲われるのは至極当然のこと。魔女は微笑み、優しく彼に語りかけた。



「ルーキス様、もうお疲れでしょう? 少し眠ってはいかがですか? ブランケットもありますし」


「……うるさい。これぐらい平気だ」


「ふふ、嘘つき。すごく眠たそうな声してます」


「黙れ……寝ないっつってんだよ……」


「だーめ」



 くい。魔女に軽く顎を上向かされ、白い指先が唇をなぞって、ルーキスの肩が跳ねる。

 口付けられるのかと反射的に身構えて目を瞑る彼だったが、魔女はぴたりと動きを止め、しばし考えた末に彼の頭を掴み、ぽすりと自身の太ももの上に横たわらせた。



「……!」


「ルーキス様は、キスをされるのが嫌なんでしたよね? じゃあ、たまには子守唄で寝ましょうか」


「な……!」


「ふふ、大丈夫、誰も見てませんよ。安心してお眠りください」



 言うやいなや、魔女はルーキスの腹部に手を置き、一定のリズムでトントンと叩き始める。膝枕をされる事態となってしまった彼の頬は恥辱に引きつって熱を帯びるが、まもなく魔女は歌を口ずさみ始めた。



 ──月の明かりは夜を守り、名も知らぬ花に色を、宛てなき旅に道をくれる。


 ──暗い道をゆくあなたにも、ひとつ、名前をあげましょう。


 ──アイラ、夢の隙間に。アイラ、おやすみ、また明日。


 ──どうかあなたの眠りの中にも、優しい光が届きますよに。



 聞いたこともない子守唄を歌い、腹の上に置かれた魔女の手が、とん、とん、優しいリズムでそこを叩く。

 ガキ扱いするなと怒鳴り散らすつもりでいたルーキスだったが、その子守唄が思いのほか心地よく、ついまぶたが重くなった。


「……アイラ、って、何だ……?」


 睡魔に抗いながら問えば、魔女は答える。



「古い言葉で、〝月明かりの夜〟という意味を持つ単語ですよ。この歌は〝アイラの唄〟といって、大昔の魔女が人間の赤子のために作った歌だそうです」


「魔女が、人間の子に……? 魔女の赤ん坊じゃなくてか?」


「ふふ、魔女族に赤ん坊は生まれませんから。私たち魔女は、百年あまりを土の下で〝木の根の一部〟として過ごします。いずれ魔力を得て発芽したあと、つぼみの中で目を覚まし、今のような〝魔女〟の形となって、花開くと同時に知性を得るのです」


「……あ……? 木の根……?」


「その後、名前を与えられて初めて、魔女は〝生まれる〟。けれど、私にはまだ名前がない。落ちこぼれな私にここまで長く付き合ってくれたのは、ただ一人──あなただけでしたね」



 穏やかに声を紡いで、魔女はルーキスの髪を撫でる。一方でルーキスは妙な胸騒ぎを覚え、優しく触れるその手を掴んだ。


「なあ、魔女」


 彼女を捕まえ、無垢な藍色の瞳を、ルーキスは己の隻眼でまっすぐと射抜く。きょとん、瞬く魔女に、彼は続けた。



「魔女の一生ってのが、名を得てから、始まりを迎えるんだとしたら──」


「……」


「ずっと名を得られなかった魔女は、最終的にどうなるんだ」



 問いかけて、一瞬、空気が張り詰めたような気がした。

 魔女は言葉を飲んで硬直し、星空をちりばめたような夜色の瞳にルーキスを映して、けれどすぐに笑顔を浮かべる。


 眠りに落ちかけているルーキスのおぼろげな思考でも、それは彼女が話題を逸らそうとする時の笑顔だと瞬時に理解できた。ガラス細工の薄っぺらな笑顔。不安定な儚さが見え隠れする表情に苛立ちを覚え、握り取ったままの手に力がこもる。



「おい、話を逸らすなよ? お前はいつもそうだ、名前の話題になると、すぐはぐらかして誤魔化そうとする」


「……もう寝ましょう、ルーキス様」


「ダメだ、俺の質問に答えろ! お前は──」



 語気を強めた瞬間、ルーキスの体は突として浮き上がった。

 魔女に抱き上げられたのだと理解するまでに時間は要さなかったが、すぐにベッドへと押し付けられ、同時に視界も暗くなる。


 抵抗すら間に合わず塞がれた唇。

 大きく目を見張ったその一瞬で、口内には甘ったるい液体が注がれ、喉に流れ込んできたそれが強い睡魔を連れてきた。


 まずい、この感覚は。



「……っ、おま、え……!」


「大丈夫です、何も心配しないで。次に目を開けた時、すべて、あなたの望むままになっていますから」


「ふざけん、なっ……! 俺は……まだ……っ」


「私、楽しかったです。嬉しかったです。私の魔法が少しでも誰かの役に立てるなんて、夢にも思っていませんでしたから」



 ルーキスの体から少しずつ力が抜けていく中、魔女はやんわりと彼の手を握る。



「夢みたいな日々をありがとう」



 また軽く口付けを落とされ、とうとう意識が白んで、視界が霞む。


 いやだ、眠りたくない。

 眠ったらだめだ。


 そう自身に言い聞かせて抗う彼の努力も虚しく、かろうじて繋ぎ止めていた思考は溶け、とぷんと深く沈んでしまう。



「おやすみなさい、ルーキス様」



 ──そして、さようなら。



 名前も知らない微睡みドルミールの魔女の囁きだけが、彼の落ちた夢の中にまで、届いていた。




 ◇




 次に目を覚ました時、最初に感じ取ったのは苦手な酒の臭気だった。喧騒と下品な笑い声に鼓膜を叩かれ、まぶたが上がる。


「お、目ェ覚ましやがった」


 久しく耳にしていなかったしゃがれ声。見慣れた老いぼれに顔を覗き込まれたルーキスは、おぼろげな意識が覚醒しきらないままにゆっくりとまばたきを繰り返した。


 ここは、どこだ? こいつは──


 誰だ、と考えかけて、その老人が己の師であるジョゼフの顔だと明確に認識する。ハッと目を見開き、腹に力を込めて飛び起きた。



「──魔女ッ!!」


「いでぇッ!?」



 ガンッ!

 勢い余ってルーキスはジョゼフに頭突きする。「てめえ何しやがんだ!!」と怒号を上げるジョゼフだが、ルーキスは構わずその胸ぐらを掴んで詰め寄った。



「おいジジイ、魔女は!? アイツどこ行った!?」


「……っ、あぁ? 魔女ぉ? 何の話だ?」


「俺と一緒にいた女だよ! 尖り耳で、色白で、毛先に赤みがある金髪の女で……!」


「なーに寝ぼけてやがるイヌッコロ、お前さん女なんか連れてなかっただろォが。お前が連れてたのは妙なコウモリ一匹だけだ」



 呆れ顔で告げ、ジョゼフはルーキスの頭に乗っていたルゥを摘まみ上げる。「キュ〜?」と首を傾げているその姿に思わずぶわりと鳥肌が立って悲鳴を上げかけるが、ルーキスはようやく冷静な思考を取り戻し、周囲を見渡した。


 テーブルに置かれた酒や料理、通路で眠る老兵、ガヤガヤとひしめいて賑やかな受付──いずれも見慣れた光景だ。


 まさか、ここは……。



「トルメキア……なのか?」


「こんなにうるせーギルドの救護室が他にどこにあるってんだ」



 呆れ顔でジョゼフは頷く。何度目を凝らしてみても、この場所はルーキスが戻ろうとしていた拠点──トルメキアのギルドに併設された救護室に間違いない。


「帰って、きたのか……?」


 彼が呟くと同時に、ジョゼフは大袈裟なため息を吐いた。



「ったく、急に魔法陣なんか使って転移してくるんだからよォ、びっくりしただろうがよ。いくら呼びかけても起きねえし。三日も昏睡状態だったんだぜ、お前」


「……魔法陣……三日……?」


「ま、目が覚めたんならいいさ。とりあえず水でも一杯飲むかァ? ほら立て、師匠が手伝ってやらァ」


「っ、ちょ、待てジジイ! 俺いま歩けな──」



 とん。言いさしたルーキスだが、言葉とは裏腹に、足はしっかりと地についた。

 力が抜ける感覚もなく、腿も、膝も、正常に機能して彼の体を支えている。


「え……」


 その事実に驚愕し、ルーキスは硬直した。恐る恐ると前に足を踏み出してみれば、一歩、二歩、当たり前に歩くことができる。


 足が、動いている。



「いつの間に、治って……」



 ぽつりと呟いたその時──彼の脳裏には、魔女の最後の言葉が蘇った。



『大丈夫です、何も心配しないで。次に目を開けた時、すべて、あなたの望むままになっていますから』



 あなたの望むままになる──よもや、その答えがこれだというのだろうか。


 眠っている間に足は完治し、拠点としているトルメキアまで戻ってきていた。あれから少なくとも三日は経っているらしいが、どういう経路でここまで戻ってきたのか一切覚えていない。


 おそらく、あのハイネという名のいけ好かない女が、ルーキスの足を治療したのだろう。トルメキアまで転移魔法で送り届けたのも彼女なのかもしれない。


 では、ルーキスと共にいた、微睡みドルミールの魔女はどうなったのか。



『あなたの足が自由に動くようになったら、その時こそ、ちゃんと大人しく離れますので』



 出会った頃、切なげに笑いながら告げられた言葉。その宣言を守って、きっと彼女はルーキスから離れたのだろう。


 だが、どうにも腑に落ちない。納得がいかない。


 記憶の限りでは、一方的に別れを告げられ、強制的に眠らされただけだ。


 名前に関する話題をはぐらかされて。



「──おい、ルーキス。どうした、怖ェ顔しやがって」



 水を持って戻ってきたジョゼフに問われ、ルーキスは表情をさらに歪めた。彼はグラスを引ったくるように奪い取り、中の水を一気に飲み干すと、師に向かってぼそりと言い放つ。



「……魔女を探す」


「あ? 何?」


「俺はまだ納得のいく答えをもらってねえ。だからもう一回会いにいくっつってんだ」



 ジョゼフに空のグラスを押し付け、ルーキスはふらふらと歩き出した。ルゥもぱたぱたと飛んできてルーキスの頭にしがみつく中、彼は畳んで置いてある自身のローブや荷物に手をかける。


 すると、見慣れた歩行補助マシーンがその場所に置かれており──



『や~~~あ! ルーキスくんっ! お久しぶりぶり、天才発明家だゾ! 元気にしてた──』



 バリィン!!


 膝のモニターに映し出されたウメコヴィと目が合った瞬間、一瞬の迷いすら見せず、彼の拳はディスプレイを叩き割っていたのであった。



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