第8話
この辺だとサイゼはないから、海浜幕張に行くか。一駅だし、すぐに着くだろう。駅からも近いしな。
サイゼのすごいところを話そう。まずサイゼは安い、これを第一にしてそして美味しくコスパが抜群なのだ。そして料理が豊富で、店はどこにでもある。おまけにドリンクバーを頼めば友達と長時間駄弁ることも可能だ。料理が安いからお腹いっぱい食べても、そこまで値段は高くない。海外だと美味しいのを食べるのに何千円もしたりするからな。
「サイゼは確かにいいけど、他の子と行くときは違う場所にしなよ」
「大丈夫だそもそも行くやつがいない」
それに楓が好きなのなわざわざ違う女子とデートなんかしない。出掛けるだけならするかもしれないが。推しがデートしようと言っても行かないぞ。お出掛けなら行くがな。それくらい楓が好きなのだ。
「それは悲しいよ。でもデートしたらしたで寂しくはなるかな」
それは俺のことを少しは意識してくれてるってことなのか?それなら告白しよう。そして振られるな。いや結局振られちゃうのかよ。だって単に自分が好きな人と同じ顔のやつが他の女子とデートしたら嫉妬するだろう。つまり同じに見えるってことだ。
「しないから安心してくれ」
そんなことを話していると駅に着いた。海浜幕張は相変わらず混むな。この時間だとロッテの試合があるからか。確か今日はベイスターズだったはずだ。観に行きたいな。まぁそれは後の機会にとっておくか。
やがてサイゼに着くと、俺達は二名と言って店に入った。ここは男も女子も顔面レベルが高いんだよな。だから男女問わず高校生から大学生に人気がある。ナンパもするやつがいるくらいだ。まぁ断られているがな。
「うーんどれにしようかな?清春くんはもう決めた?」
「ふっ俺くらいのサイゼリストになるとメニューをみなくても決まってるんだ。ペペロンチーノにするわ」
サイゼはメニューが豊富だが。メニューに書いてある料理の味は大体把握してある。その日の気分によって料理を決めている。それにしても今日は高校生が多いな。女子が多いことからしてイケメンがいるってことか。
「私はミラノ風ドリアにするよ」
「そうかじゃあ紙に書いてっと」
ベルをならし店員さんを呼んだ。すると爽やか系のイケメンがやってきた。なんかみたことあるなこの店員。サイゼによくくるからどっかであったことあるか?
「あ、天平くんじゃん。ここでバイトしてたんだね」
「まさか高嶺の花と呼ばれている神坂さんが後輩とデートとはね。驚いたよ」
「知り合いか楓」
「知らないの?学園の王子さまといわれている天平くんだよ」
「あれだイケメンは記憶から消してるから知らなかったんだよ」
だってイケメンがいろんな女子に囲まれてるのか妬くじゃん。普通はここで覚えるんだが、俺は抹消することでストレスを感じないようにしてるんだ。抹消すればそっちのほうみてもモテてるぐらいしか思わないからな。知らないやつがモテてもイケメン砕け散れぐらいにしか思わないからな。あれ?結局ストレス感じてね?
「はは、それじゃよろしくね。僕は天平修って言うんだよ。那須くん」
「俺の名前覚えているんですね。影の薄さには自信があるんですけど」
影薄すぎて用事で女子の名前呼んだらヒッと驚かれるくらいだ。おまけに誰だよという目をされて。あ、目から汗がでる。
「君は有名だからね。清治のことを好きな女子を好きになった人からはね、結構君のこと知っているんだよ。警戒してる人もいるからね」
天平先輩の好きな人も兄さんを好きだったてことか。改めてすごいな兄さん。こんなイケメンより兄さんを選ぶんだから。少しでもその主人公さを分けて欲しかったな。
「そうですか。あ、これ注文表です。恋が叶うのを願っています」
「まぁ頑張るよ。今は好きな人いないって言っていたしね。それじゃしばしお待ちください」
そう言って、天平先輩は厨房に向かった。その道中いろんな女子高生から連絡先を渡されていたのは嫉妬しそうだったわ。笑顔でそれを遠慮してたところはポイントはか高かった。
「楓が男と話してるところ久々に見たな」
「私の親友が好きだから色々相談受けてたんだよ。勘違いした天平くんのファンから嫌がらせもされたけど」
誰だよそいつ俺が呪いをかけてやろう。運気が下がる呪いか、好きなやつの前でドジをする呪いか。ふっ好きなほうを選ぶんだな。
「呪いはかけちゃダメだよ。その子達の誤解はといて和解もしたし。嫌がらせするやつは好きにならないと天平くんが宣言して、向島さんにもいやがらせはしなかったし」
楓がいいならいいが。まぁ次やったら呪いをかけるけど。あと心をさりげなく読むな。サトリかよ。それとも俺が分かりやすいだけ?それならポーカーフェイスを鍛えよう。
「そうか、それでこっちに視線を向けているあいつは知り合いか?」
さっきから楓のことを下劣な視線で見ているんだが。なに呪われたいの?事故に遭う呪いでもしようか?そうすればしばらく病院からでれないからその間に皿の呪いをかけてその視線向けないようにするが。
「知らない人だね」
そう言うと、楓とそいつの目があった。そしてこっちに近づいてきた。面倒なかとになりそうな予感がする。呪符を俺は用意した。ついでに式神も。
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