第5話
顔を左右に振って探していると見つけた。思ったよりあるな。それだけ声優正弘さんは有名ってことか。あの人女性ファンも多いんだよな。イケメンだし。確か彼女もアイドル声優だったな。アイドル声優で彼氏がいるのにかなりの人気なんだからそれだけ実力と魅力なあるってことだろう。付き合い始めたのが声優になる前ってのもあるが。
「見つけたぞ楓」
「あ、ほんとだ。それじゃ取りに行こ」
そう言って楓が東京レイヴンズのグッツが置いてあるユーホーキャッチャーのところに行ったので俺もついていく。近づくと、ちょうど鈴鹿と京子のフィギアがひとつのユーホーキャッチャーに置いてあった。まずは俺が取るか。
「楓まずは俺が撮るから取り方を覚えてくれ。やったことがない人がやみくもにやって取れるほどフィギアのユーホーキャッチャーは甘くないからな」
「分かったよ。見てるね!頑張って」
「ああ、よし取るか」
それじぁまずは鈴鹿から取りにいくか。俺は100円玉を入れる。そして、寄せ箱が右になるように動かす。そしてもう100円いれて、次に一つ目の棒と二つ目の棒の間にアームが入るようにする。そしてアームで左側に置き、最後にアームを左右に振って、ギリギリまで寄せて落とした。
「こんな感じだな」
「覚えたよ。なかなか大変だね」
そして俺のやった風に楓がやるとすんなりと京子のフィギアを取った。さすがだな学年トップなだけはあるな。頭の良さと観察力は群を抜いている。美少女で頭良いとか完璧すぎるだろ。
後はしのぶのグッツを取るだけだな。
楓はフィギアを大切に二つのフィギアを抱えた後、この後どこ行くと聞いてきた。
「しのぶのグッツ取りにいっていいか」
俺は正面にあるユーホーキャッチャー指差して言った。キーホルダーとかがある。まぁ何百円かでしのぶのキーホルダーは取れるだろう。出口の近くにあるし、ガッおいけば簡単に取れる。他の取れたやつは楓にあげればいいし。楓は鬼滅の刃のどのキャラも好きって言っていたしな。
「いいよー。でも大量に取れそうだね。あの積みかただと」
「まぁしのぶ以外のは楓にあげるぞ」
「本当?ありがとう」
確か特に炭次郎が好きなんだったよな。しのぶを狙いつつ、炭次郎を狙いにいくか。丁度となりに置いてあるし。俺は鬼滅の刃のキーホルダーのユーホーキャッチャーの前に来ると、100円玉をいれて、開始する。まずはしのぶのを出口に近くにする。すると何個かのキーホルダーが取れた。それを楓に渡し、それからなんかいもやり出口の目の前まで置き、最後は滑り落ちるようにやり取った。ちなみに炭次郎はこのときに取れた。楓は嬉しそうだった。
「ユーホーキャッチャーで取ったものをもらえるのが夢だったんだー」
まぁ自分のためにお金を使ってると思うとそんな気分になるのか?今回は俺が自分のために取ったんだが。まぁ喜んでもらえて何よりだ。楓は兄さんにもらいたかったんだろうが、集中すると、余計に俺は兄さんみたいになる。だから兄さんにもらった感覚になるのだろう。
「喜んでもらえて何よりだ」
「ねぇ次プリクラ入らない?清治くんもプリクラ行くの夢だと言っていたし、私も撮ってみたかったんだ」
恥ずかしがらずに撮っておけば良かったと言っていたな。楓と二人きりで撮るとか最高かよ。これ学校のやつが聞いたら妬まれそうだ。楓は基本的に男とは遊ばないからな。
「いいぞ。俺も撮ってみたかったしな」
そう言って俺達はプリクラ機に向かった。プリクラ機に着くと、女子高生がきゃきゃウフフとしている。女子高生の戯れとか冥福だな。おっ太ももが結構スベスベそうだ。弾力もありなかなかだ。女子高生の太ももとか最高だよな。期間限定な感じがして。
「あまり見つめない方がいいよ。女子はそいうのに敏感だからね」
え?気づいていたの。隣に美少女がいるのに太ももを眺める男。完全に不倫をする屑男じゃん。しかもその美少女のこと好きなのに。やっぱ俺は足が好きすぎてそこら辺の男と変わらないことを自覚した。
ジト目を向けられてないだけましだと思うべきか、それとも嫉妬もされてないと残念がるべきか、どっちもか。体目当てだと思われる変態だと思われてないよね?もし思われてたらショックで今日の夜枕を涙で濡らしちゃう。まぁなにも思われてないかもしれないけど。
「それじゃー入ろっか。清春くんが通報されないうちに」
なに俺女子高生みてただけで通報されちゃうの?どんだけだらしなく俺は女子高生をみてたの?
「ああ、早くこのアウェイな場所を脱したい」
だって女子高生の匂いでおかしくなりそうだもん。リア充もめちゃくちゃいるし。女子高生がいるだけで、目で追っちゃうし。捕まってしまう。
俺達はプリクラ機に入ると、楓はほぇーとか言いながらキョロキョロする。やっぱり初めてなのか、プリクラ撮るの。リア充にしては珍しいな。
俺は操作をして、プリクラを撮る準備をする。リア充を差し置いて俺がリア充が集まる場で進行してると優越感がでてくるな。そしておれもリア充に、、、、いや違うか、違うな。そんなことを思っているとプリクラ機から声が聞こえてプリクラを撮る準備が整ったようだ。
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