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一緒に布団に入って一緒に寝た。抱き締めて寝た。がっつり寝た。
暑くて起きて、起きたら柚紀も起きて、スポーツドリンク飲むかって布団から出た。
何か食べたいって言う柚紀にバナナ食わせて、アイスも食べるって言うからアイスも食わせて、身体拭かせて着替えさせて、寝ろって。
おとなしく言うことを聞いて横になってる柚紀を見ながら、ちょっと洗濯するぞって、洗濯機にたまってく柚紀の脱いだ服を洗濯した。
日頃やってるおかげで俺の主婦スキルは高いんだよって、誰にだか分かんないけどちょっとドヤった。
邪魔だからベランダに出してあるっていう簡易物干し台を部屋に入れて、干す。何日か分の洗濯物。
Tシャツやらハーフパンツやら、今日運動会の時に来てたやつやら、やら。………やら。
「………うわあ。なっちゃんが僕のパンツ干してる」
「………頼む。今は無心でいさせてくれ」
「ええー?そこはちょっとさあ、想像しながら干してよー」
「………何をだよ」
「『ナニ』をだよ♡」
「………お願い、やめて」
「やだもう、なっちゃんかわいいー。かわいすぎて食べちゃいたいー」
せっせと柚紀のパンツを干してる俺と、ベッドでまたじたばたしてる柚紀。
暴れるなって注意したら、素直にはーいっていい『お返事』。
大人すぎてめちゃくちゃキレイでうわって時と、アンタ大人だよな?ってぐらいすごいガキな時と。
ギャップ、なんて一言じゃすまないこのギャップに俺が時々ついていけない。
ついていけなくて結果何故かニヤける。
数枚のパンツも無事干し終えて、時計を見れば夕方もとっくに過ぎた時間だった。
「飯食える?」
ベッドの端に座って、柚紀のおでこに熱冷ましのシート越しに触れた。
上がってる感じはない。これなら明日には下がるかも。
俺にされるがまま触られてる柚紀が、嬉しいのか何なのか、口元に笑みを浮かべて目を閉じた。
「さっきバナナ食べたからなあ。でも何か食べたいような………」
「んじゃ、食えそうなものは?」
まだスーパーはやってるから、柚紀が食えるってものを買って来ればいいかなって思って聞いたのに、閉じてた目がぱちって開いて、柚紀に触れてる俺の手の手首ががしって。つかまれた。
「そんなのなっちゃんに決まってるじゃん」
「………こら」
「え?」
「え?じゃねぇ」
「だってなっちゃんが食べたいんだもん」
「食べたいんだもんじゃねぇっ」
笑う柚紀で、笑う俺。
本当にもう、コノヒトは。
でも。
こわいとか不安とか、そういうのももちろんあるんだろうけど。
そんだけ、早くやっちまいたいってぐらい、コノヒト。
「そんなに俺が好きなの?」
ってことでも、あるのかなって。
言葉や、こうやって触れること、キス、だけじゃ足りないぐらい。
「………うん。早くなっちゃんのどーてーを頂いて、なっちゃんは僕のものって、早くなっちゃんの身体に言い聞かせたい」
独占欲って、言うのか?それ。
うん。
だな。
アンタは俺のもの。
俺はアンタのもの。
言葉以上に伝えることができるとしたら。
言葉以上を伝えることができるとしたら。
それは。
………それ、は。
「………一個聞きたいんだけど」
「ん?」
「結局俺ってアンタを頂くの?アンタに頂かれるの?」
俺のどーてーが欲しいってことは、俺が頂くってこと?
でも俺を食べたいとか何とか言ってるから、俺が頂かれるってこと?
前にコノヒト言ってたネコの意味も、なんだかんだまだ調べてないから分かんなくて聞いた。
「………僕はねぇ、色々経験はしてるけど、『僕』はまだどーてーくんだよ。そしてこの先、『僕』がそれを捨てる日は来ない」
ってことは。
………って、ことだ。
分かった?って聞かれて。うんって答えて。
「顔が赤いよ、なっちゃん」
ふふって俺は、大人キレイに、笑われた。
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