第九話下手人は?

Q,下手人を捕らえたらどうするのか?

A,もちろん半殺しにして手首足首落として死ねないように処理して手と足をだいたい1cm刻みで少しづつ※※※してそれでも吐かない奴はもっと気合いをいれて※※してそれでもダメなら強力な※※剤飲ませてそれでもダメならほむの精神魔法で※※※※(ここから先は破り捨てられているようだ)








 というわけで、陛下から一時的に刀を返してもらった。周りには後詰の近衛がたくさん居るので、この場で抜刀は控える。ちなみにこの状況では、基本的に投射系の魔法は使わない。特に炎系などは、周りに延焼する可能性があるし、そもそも相手が避けたり弾いて他の貴族に当たったりしたら悲惨なことになりかねないので、こちらは基本は投射系の魔法は使えない。しかし相手は自分たちのクライアント以外は殺ってしまって問題ないので、遠慮なく魔法を打ってくる。そのため近衛側は魔法の特性を生かし、魔法と魔法がぶつかると特殊な術式や術式に保護が掛かっていない場合は威力に関係なくお互いの術式が干渉しあって消えることが多い。そして魔法剣は魔法の力を持った剣で魔法とぶつかった場合、術式は剣に刻み込まれているため、よほど弱い術式では無い限り投射系や、防御角膜を容易く破る。そのため、近衛側は巧みに魔法と魔法剣を操って敵を抑えている。下手人と近衛の戦いにすぐさま参戦したいところだが確かに俺と近衛を比べたら圧倒的に俺の方が強いが、近衛と連携する訓練をしているわけでも無いのに下手に割って入るとぐちゃぐちゃになってしまい、周りの陛下や姫様、果ては貴族達も巻き込んでしまう恐れがあるので、タイミングをしっかりと見計らう必要がある。


「衛、義、ほむ、近衛の援護をせよ。愛とフィラヌはとりあえずは待機」

「「「「「了解」」」」」


 とりあえず、室内で敵味方入り乱れる状況なので、太刀ではなく脇差を抜く。


「愛、光学迷彩」

「ほーい」


 愛の光の権限を使って、俺の周りの光を、俺を避けるように曲げる。そうすることで下手人側からも近衛側からも見えなくなった筈だ。実際下手人側から驚いているような雰囲気を感じる。近衛側からは投射系の魔法は飛んできていないので、少なともフレンドリーファイヤを食らうことはないので足音と息を殺しながら、近衛側にしつこいほど魔法を投げてきているやつに脇差を一突き。とりあえず急所は外したが、それでもほっとけば死ぬであろう。あぁ、自殺用の薬があるようだから没収しておこう。

 そして仲間が刺された事に気がついた周りの奴らが当てずっぽうで剣を振り回してくるが、まぁ、当たる訳がない。そうして魔法の飛んでくる数が減って余裕が比較的できた近衛隊の攻勢が段々激しくなる。そうすると、下手人を囲める様になり、下手人側は更に不利になってしまう。そしてついに下手人の声が聞こえた。


「広がれ。撤収するぞ」


 その声に、騒ぎを聞きつけてやってきた会場の外にいた兵士や、もしもこちらにきた場合に備えていた将官の参謀などが一瞬気を緩めた。


 その瞬間。先ほどの言葉を吐いたリーダーと思しき者が俺を直接指差した。そして一斉にこちらに魔法やら投げ物が殺到してきた。仕方が無いので避けられる物は避け、無理な物は得物で叩き落とした。そして次の瞬間に更に正確に、そして熾烈な魔法が飛んでくる。こちらが弾いた場所を正確に見極め、そしてそこに集中砲火を浴びせて来た。更には一部のものはこちらにカミカゼ特攻を決めて来ている。そしてよく見るとリーダーと思しき者はいつの間にかその場から消えている。舌打ちしながらとりあえずカミカゼを決めに来た奴らの頭を刀でかち割ったり間合いがわかっていないのでスカした得物を避けながら致命傷を与えていく。そして残った遠距離組も、近衛や護たちが処理していく。そして陛下と姫様は・・・近衛が別室へ避難させた様だ。とりあえず、肩の荷は降りた。・・・


(あぁ〜あ執事服が血まみれだよ・・・)


 このあとの後始末の事を考えながら、俺は配下の使用人に指示を出した。

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