第28話「次の停車駅は電車旅2です。」
「次は守口市です。
Next stop is 「MORIGUTISHI」station namber KH11」
「なんか、お前と出かけるとかほんまに珍しいよな。」
「だって、いつもお前誘ってくれへんからな~電車いや~とか言って。
やのに、珍しい…なんかあった?」
「だから、言うてるやろ?いつものお返しやって。」
「いや、ほんまにそれだけか?」
「それだけ。勘違いすんなよ。私がお前のこと好きなわけではないからな。」
「はいはい。てか、俺もお前のこと好きなわけではないからな?お前も勘違いすんなよ?」
「は~?勘違いなんかしてないし~」
「はいはい」
この後守口市を過ぎ、俺たちは終点の淀屋橋まで準急に乗っていった。
「淀屋橋ってなんで淀屋橋っていうか知ってる?」
「そんなん知らんわ」
「昔ここに橋が架かってんけど、その時代って橋を架けれるのは幕府的な場所だけやってんな。で、そこに淀屋っていう商店があってんけど、その淀屋は大量の荷物を運んでてんな。で、川には橋が2つ架かっててんけど、その橋がどちらとも遠すぎて向こう岸にわたるのがとても大変やってん。」
「あ~で勝手にその淀屋が橋をお店の近くに架けたってことか!!」
「そう!でもこの時代は自分たちで橋を架けるのは禁止されてたから、すぐに壊されてんけどな…」
「あ~なるほどね~だから「淀屋橋」なんか。淀屋の橋で」
「そう!今地上に上がると、淀屋の橋後って石碑が立ってるわ。」
「そうなん?見に行こ!」
「え?あ~別にいいけど…」
「いやなん?」
「いや、みゆ意外とこういうの嫌いやと思ってたから、珍しいなと思ってびっくりしてただけ。」
「私歴史とか知るの好きやから、こういうの行ってみたくなるんよ!」
「けど、歴史のテストの点数いつも悪いけどな!w」
「あ?黙れ!人が気分良くなってるときにそんなこと言いやがって!!ジュース奢りな?」
「うわ~めっちゃドS…」
「何?しばかれたい?」
「いやです…」
「とりあえず、さっさと行こ。」
「うん!」
淀屋橋の0号階段を上り右手にある階段を上ると地上に出ることが出来る。
地上に出るとすぐ橋がある。それを渡ると、大阪地方裁判所、大阪高等裁判所が右手に見えてくる。
裁判所は大きな道路に面していなく、裏通りに面している。
それより手前には、大阪市役所がある。
裁判所より先に目が入るだろう。
その、橋を横断し左手にある歩道を進むと急に現れる。
目の前に、日本の大手スポーツメーカーの本店があったが老朽化によりなくなってしまった。
「これか。意外と大きいな…」
「せやろ?意外と大きいねん」
「すごいな~こんなんあったんや!」
「せやで~!それも今かかってる橋わたるとすぐ見えてくるもんがあるねん!」
「え、何々?」
「それはちょっと歩いたらわかるんよ!」
「え?何があるん?ってあ!」
「びっくりするやろ?」
「え、これって淀屋橋駅?」
「いや、実はそう見えて違うんよ~!」
「え、違うの?」
「これは、阪慶本線ではなくて、これは阪慶福島線になるんよ!」
「え、じゃあ路線が違うってこと?」
「そう!阪慶ではあるんやけどな~」
「え、すごくない?100m以内に違う路線で違う駅があるって!」
「せやろ?あほなんか知らんねんけど、こんな近さに駅を作るって普通はないよな~」
「てか普通はいらんくない?」
「普通はせやねんけど、まあ福島線の駅を一つでも増やしたかったやろうからやろうな~」
「なるほど…」
「けど福島線は今大赤字やねん…」
「赤字なん?」
「そう。福島線は2008年に開業してんけど、その時には14億の売り上げ見込みがあってんけど、今年の決算期の売り上げは4億円…およそ10億円の損失を生んでしまってるんよ…」
「え~それは大変やな~」
「ちょっと一回すぐそこにある大江橋駅に降りてみない?」
「うん。降りてみよっか。」
阪慶福島線…
それは阪慶の失敗作といっても過言ではない…
阪慶の生活費をどんどんむしり取っていくいわば、親のすねかじり状態である。
「え、ここって大阪市内の駅やんな?」
「せやで。びっくりするやろ?誰もいなさ過ぎて」
「うん…誰もおらんやん…」
「そう。ほとんどのみんなは淀屋橋で降りてしまう。ここはオフィス街やから。だから、多くの人はその最寄り駅である、淀屋橋で降りてしまう。
だから、福島線には用がない。だから、同じような場所にあるのに、大江橋は誰も人がおらんということになるねん。」
「なるほど…でもめっちゃ綺麗やのにな~もったいない…」
「でももしかしたら、今後この路線は、急成長するかもしれへんねん!!」
「あ、待ってそれって2025年に夢洲で行われる、大阪万博じゃない?」
「そう!その時に阪慶が夢洲まで伸ばす。京都の人たちが、大阪万博に来たりする、もしくは大阪市内にホテルが取れない人が枚方市とかにホテルを取ったりしたとすると?」
「阪慶が儲かる!」
「そういうことや!」
「なるほど~!」
「そして、中之島の駅には阪慶がドリルを置いて帰っている!」
「あ、それなんか真奈から聞いた!」
「ホンマに?じゃあそういうことや!」
「なるほどな~!」
「まあ、色々と変わるっていうわけやな!せっかくやし地下鉄も乗ってみいひんか?」
「うん、ええで」
「じゃあ、福島線で地下鉄に移動しよっか!」
「この路線も地下鉄に繋がってるん?」
「うん!天満橋に繋がってるからそこから乗ろかなって思ってん!」
「なるほど。オッケー
でも福島線って綺麗やのに人があんまこないってもったいないな~」
「せやな~多くの人に乗ってもらってこそ価値があるんやけどな~」
この後俺たちは天満橋に移動した。
「天満橋から乗れる地下鉄は「谷本線」なんや!ここの地下鉄は電車が入ってくる時がおもろいねん!放送が流れるんやけど、ちょっと再現するとな?
「ぽぽぽぽぽん↑ぽぽぽぽぽぽん↓ぽぽぽぽぽん↑ぽぽぽ…ウァワーン!!!!」
という風な感じで電車が入ってくるねん!!」
「いや、わからん!わからん!」
「まあ来たらわかるわ」
「まもなく1番線に電車が参ります。ご注意ください。
ぽぽぽぽぽん↑ぽぽぽぽぽん↓ぽぽぽぽぽん↑ぽぽぽ…フワーン!!ぽぽん↓」
「ははは!!なるほどな!なるほどな!なんかわかったわ!w」
「やろ?」
「そういえば、これこの前テレビで見たわ!あの~電車が大好きな芸能人がめっちゃしゃべるやつ!!」
「あ、見た!?あの、大川家の礼一が出てるやつ!!」
「見た見た!6chのやつやろ?」
「そうそう!!あれ見てこれがみたくなってん!!」
「なるほどな!これか!!リアルに見たらめっちゃおもろいな!!」
「面白さわかった!?」
「ちょっとだけな?」
「いや~それでもうれしわ~!電車乗って東梅田に行こっか!」
「うん!ええで!」
「てかあれさ~すごくない?全国放送に大日行きの電車出てたで?」
「あれ絶対ほかの地域の人「おおにち」って読むよな!」
「あれほんまは「だいにち」やけどな!」
「次は東梅田です。」
「そろそろやな~!」
「梅田とか初めて来るわ~」
「そうなん?」
「うんせやな~」
「とりあえず、みゆを連れていきたいところがあるから、ついてきてくれん?」
「え、どこ?」
「まあまあ!」
「ついた!!ここ!!」
「え、ここって…」
「そう!梅田のアニマート!みゆ行きたいかな~って思って!俺の趣味にばっかり付き合ってもらうのも悪いし!」
「そんなん…いいの?今日はお前に付き合うっていうたのに…」
「いいよ~!もう十分楽しませてもらったで!」
「…ありがとう!じゃあ一緒に行くか!めっちゃ居座るで?」
「はいはい」
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