第16話 「次の停車駅は大阪再発見4番線です。」

「さぁ〜!今日はいよいよ!大阪市内に行く!って時に.........」


「仕方ないって〜真奈には小さい弟がいてるんやから〜」


「まぁ〜せやな〜あいつrailで楽しみにしてたのになー」


「まぁ〜仕方ないな〜」


1時間前.........


「はい.........はい.........えー今は?はい、はい、え!?38.6度!?うわぁ〜とりあえず、今から30分の授業が1時間残ってて〜それ終わってからでもいいですか?保護者も行けないんで.........はい.........すみません〜申し訳ないです〜!」


「真奈どうしたん?」


「みゆ〜!どうしよー!弟が熱出した〜!早く迎えに行ってあげたいのに.........」


「そんなんもう帰ったったらええやん!」


「やけど、それもな〜」


「真面目やな〜私やったら絶対すぐ帰るけどな〜」


「とりあえず.........どうしよー今日あいつと市内行く約束してたのに〜てかちょっと楽しみにしてたのに.........」


「そんなんあいつやろ?一人で行かしとけ!」


「いや〜それはさすがに可哀想.........私も最初はそう思ってんけど〜」


「いや!そう思ったんかい!てか可哀想とあいつに思ったらその時点で負け!」


「いや、負けって!」


「負け負け!あいつに関しては負け!」


「てかあいつは?」


「さっきからまきと喋ってるやん!」


「あ、ほんまや!ちょっと言うてくるわ〜」


「優しいな〜てか昨日あいつから謎にあめちゃんもらってんけど.........キモ.........」


「なんか、商店街でおばちゃんに彼女に私ときって言うてもらってたで?」


「か!か!彼女!」


「え?」


「は!はー!?私彼女ちゃうし!!」


「彼女ちゃうくてもみゆに私ときって言われてたから渡したんちゃう?」


「きーっしょ!あ〜!もうあいつが彼氏とかほんまいや!」


「ほんまは嬉しいくせに〜!」


「うるさい!しばくで?」


「ごめんて!ちょっと言うてくる!」


「はよいってきー!.........あいつが彼氏.........ま!まぁ〜ないない!」


「でさーヤン君がさー!昨日きなこぶっぱなして!」


「きなこって1番アカンやつやん!」


「顔きなこだらけ!ホンマに彼女の顔にきなこぶちまける彼氏おる?」


「おらんな〜!でどうしたん?」


「とりあえず、罰としてほっぺにちゅうしてもらった!」


「おー?年齢イコール彼女いない歴に喧嘩売ってます?」


「ええ!もちろん!売ってますとも〜?」


「この野郎〜!ラブラブカップルが〜!爆発してしまえ〜!」


「防弾チョッキきてますとも〜!」


「でも仲良くてええな〜!俺もそんな彼女欲しいな〜」


「え〜?みゆいてるやん!」


「真奈も言うてたけどちゃうって〜!なんであいつやねん〜!あいつやったらもっと可愛くて優しいやつと付き合うわ〜!」


「贅沢やな〜!学年1の美人やで?」


「俺の中では底辺のNo.1やわ!」


「ひどー!」


「あ、ごめん!ちょっといい?」


「あ〜真奈どうしたん?」


「実は弟が熱出して.........今日行かれへんくなってん.........」


「えー!大丈夫?別に資料集めくらいは俺一人でも行けるから、今日は家で面倒見てあげて〜!」


「ごめんな〜せっかくカメラ持ってきたのに.........」


「じゃあ、私ついて行こか?」


「まきが?」


「うん!もし真奈がカメラ貸してくれるなら撮ってくるで?」


「えー!ほんまに!それは嬉しいな〜!資料写真は集めてるからさ〜!」


「ほな私撮ってくるわ〜!」


ということがあり、今はまきと萱島で準急を待っている。


「ちなみに、翔太くん?大阪市内ってどの辺まで行けるん?」


「せやな〜とりあえず、京橋から行こうと思ってるねんな〜!」


「京橋!私たちよくアニマート行くでー!」


「あ〜なんか真奈から聞いた〜!てか俺も店舗連れていかれたしな〜」


「おー!今日も行ってもいい?というか行きたい!」


「まぁ〜ええよ!まきがそこまで言うなら〜」


「でも京橋のどんなところの資料を集めるん?」


「京橋は京阪とNRの連絡通路があるねんけど、今NRの京橋はリニューアルされててすごくオシャレに綺麗になってるねん!その辺の資料を集めたらどうかなー?って思ってさー」


「いいやん!いいやん!早速行ってみよ〜!」


「なんかあれな〜!まきはいつも元気いっぱいやな〜!」


「そらそうやん!私は元気が取り柄やもん!翔太くんにも元気がなかったら、喝を入れるで〜!」


「おー!それは頼もしいな〜!」


「まもなく、3番線に準急淀屋橋ゆきが7両で到着します。黄色または緑の乗車位置丸印の2番から8番でお待ちください。停車駅は守口市、京橋、天満橋、北浜、淀屋橋です。京橋で中之島行きに連絡します。」


「お!いよいよ来たな!京橋までは何分くらいで行けるん?」


「京橋までは準急で約10分やな〜!」


「へー!今まであんまり気にしたこと無かったけど、結構早く行けるんやな〜!」


「でもすぐ着いたくない?」


「いつも私たち話してばっかりやから、あんまり気にしたことなくて〜」


「まぁ〜話してたら早く感じるもんな〜!!って!!」


「え!どうしたん?」


「俺の大好きな9000系やんけ〜!」


「そうなん?」


「それも9001やん!」


「なんかそんなにすごいん?」


「その〜1番右の1というのはこの9000系っていっぱい作られてんねんけど、その中で一番最初に作られたって意味やねん!」


「おー!それはすごいな〜!」


「やろ!好きな車両の初号車に乗れるってめっちゃ嬉しい!」


「それは良かったな〜!」


この後俺たちは京橋に向かい、まきが行きたがっていたアニマートに先に行った。まきはずっと欲しかったCDが再入荷していたらしく、大喜びで買っていた。俺も今日9001Fが来て、嬉しくまきを見ててどこか似てるな〜と感じた。


「ありがとう〜!いや〜!CD買えて嬉しかったわ〜!」


「良かったな〜!自分も今日9001が来て嬉しかったからお互いラッキなー1日やったな〜!」


「せやな〜!!じゃあ連絡通路に行ってみよ〜!」


「うん!せやな〜!」


この後俺たちは連絡通路に行き、京阪京橋駅と大きくロゴとともに書かれた木が下地の大きな看板を見て少し驚き、隣のNRの看板も写真にとったりした。

京橋は昔っから有名な癖の強い人間が沢山いる。例えばスーパーマンのコスプレをした人が、献血の呼び掛けを一緒にやっていたり、はたまたスーパーマンと敵が戦うふりをしていたりと、若干面白い人が沢山いる。


「いや〜今日も癖の強い人が多かったな〜!翔太くん!翔太くんも混ざってきたら?」


「遠慮しとくわ!」


「やな!でもこれも京橋のちょっとした特色じゃない?」


「まぁ〜!たしかにな!これも普段見ようとしなかったら気付かへんことかもしれへんな!これも再発見!再発見!」


「やな〜!次はどこに行くん?」


「次は淀屋橋やなー!」


「淀屋橋ってたくさんの電車の行先じゃないん?」


「お!さすがまき!よく放送聞いてるな〜!」


「やろ!ちなみに淀屋橋ってお父さんの会社があるところでさ〜お父さんがあそこはビジネスの街!って言うててんけどそうなん?」


「そうなやで!昔っから商いの街とかって言われてるねん!」


「そうなんや!」


「その証拠に淀屋橋っていうねんで〜?」


「そうなん?淀屋橋っていう名前もなにか関係あるん?」


「そうそう!実は淀屋橋っていうのは淀屋が作った橋のことやねん!高校の日本史でならうと思うねんけど〜昔この辺に橋をかけるには許可が必要やったのと、かけれる数が決まってたはずやねん!」


「橋かけるのにそんなルールがあったん?色々複雑やな〜」


「で、淀屋は荷物を持っていくのに、あっちの遠い橋に行くのはめんどくさい!大変!と考えて、自分たちで勝手に橋を作ってん!」


「おー!でもそれはやばいんちゃう?」


「そう!まきの予想は大当たり、その時のお偉い人達に壊されてしまうねんな〜」


「やっぱり〜!でその後かけ直されてんけど、淀屋が作った橋!それで淀屋橋って言うねん!」


「なるほどなー」


「ちなみに、今も淀屋橋っていう名の橋はあって〜そこの近くに石碑がたってるねんで〜!」


「そうなん!見に行ってみよ!」


こうして俺たちは淀屋橋に行き高いビル群を見てまきはすごく驚いていた。

そして石碑を見て、淀屋橋について少し知識を得ることが出来た。

そしてまきは淀屋橋の風景を写真に収め、満足していた。


「でも、淀屋橋って言う駅昔なかってんな〜」


「そうなん?なんで?こんないい写真撮れたのに〜」


「実は昔大阪市内に電車を通すのはNRまぁ〜いわゆる元国鉄と大阪市が運営する鉄道だけやってん!」


「へー!そうなんや!」


「だから、NRと大阪地下鉄は路線が多いねん!」


「なるほど〜!」


「で、その後それが徐々に緩和されて、色んな私鉄が来るようになってんけど、何故か京阪だけあかん!って言われ続けてさ!」


「えー!酷!」


「やろ?でも京阪は諦めず交渉したら、淀屋橋まで伸ばせるようになったんや!」


「おー!がんばったなー!!」


「そして今の淀屋橋があるってわけよ!」


「なるほど〜!じゃあ京阪が頑張ってくれてなかったら、今のこの綺麗な写真はなかったということか!」


「そうやな〜!」


「いや〜それはほんまに良かった!よし!京阪のおかげで綺麗な写真撮れたし、資料もまあまあ集まったしいよいよ帰ってなおに作業をやってもらおうか!」


「せやな〜!この資料が必要やもんな〜!」


資料もある程度集まり、いよいよ本格的な作品作りが始まる。

俺も少しワクワクしていた!どんな作品ができるんやろ?

萱島はどんな場所になるんやろ?

と胸を躍らせていた。

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