第15話 「次の停車駅は大阪再発見3番線です。」

「土居、滝井、千林.........

この三駅は.........そう!ホームから次の駅が目視で確認できる!というか嫌でも見えてる!」


「え?どういうこと?」


「まぁ〜守口市出発したらわかるって!」


「ホンマに?」


「まもなく、土居、土居です。」


「え?もうつくん?はやない?」


「せやねん!京阪の営業キロ表を見てわかる通り、守口市から土居までは700mしか離れてないねん!」


「めっちゃ近いやん!でも萱島と大和田もそのくらいしか離れてなくない?」


「せやな〜!萱島と大和田も800mしか離れてないからほぼ同じ!」


「ほなそんなに驚くことじゃなくない?」


「まぁ〜守口市-土居間はな〜でも土居-滝井-千林間は驚くぞ?」


「そんなに?」


「次は滝井です。」


「滝井、滝井です。」


「え?もしかしてあれ?ずっと見えてなかった?」


「せやで!実は土居と滝井は7連車両ひとつ分しか離れてないねん!距離は400mしか離れてないって驚きじゃない?」


「めっちゃ近いやん!歩いた方が早いんちゃうん?」


「電車乗り遅れたらほんまにせやねん!」


「千林と滝井も400mしか離れてないん?」


「うん!ちょうど同じ距離しか離れてないねん!めっちゃ面白くない?」


「めっちゃ面白いな〜!で、7連車両ひとつ分ってどういうことなん?」


「土居に先頭車両が着く頃にやっと滝井から最後尾車両が離れるってこと!」


「マジで!それめっちゃ面白いやん!電車興味なくても、それはなんか興味わくなー!じゃあ、8連車両なら駅の間に電車置いたら電車内移動して駅移動できるんちゃうん?」


「ほんまやな!確かに!それはめっちゃおもろそう!それは思いつけへんかったな〜!確かに7連車両はちょうど間に収まるから駅のホームに触れてないけど8連車両なら、ホームに触れるかもな〜!」


「そうやんな〜!それはめっちゃおもろそう!」


「ちなみに、守口市出身のお笑い芸人の人もこれネタにしてるねん!」


「マジで!じゃあ、全国的に有名な場所やな〜!この辺色んな意味で聖地に出来そう!」


「そう!俺もここは絶対に聖地にしたい!」


「この3駅は色々と面白そうやな〜!」


「面白いで〜!もっと面白いところが次の千林にあるから行ってみよか!」


「うん!てかもう着くくない?」


「次は千林です。」


「千林、千林です。」


「てか乗ってて思うけど、モーターもうーん↑うーん↓ってすぐに減速するやろ?」


「さっきから思ってた!逆にモーターいる?」


「いや!止まってるねんから動かすのにいるやろ!」


「確かに!」


「ははは!」


この後俺たちは、千林で電車を降りて、目の前にある千林商店街に行った。

この商店街はThe大阪をイメージできる商店街で、面白い大阪のおばちゃんがたくさんいてる。

何回か本当にアメちゃんをもらったことがある。


「なんかレトロなイメージの商店街やな〜!」


「でも中身は現代やで!」


「色んなもの売ってて商店街ってやっぱり面白いよな〜!」


「せやな〜!知ってると思うけど、萱島にも2つくらい商店街あるやんか?」


「あ〜あるな〜!ひとつは今でもお店たくさん空いてるけど、もうひとつの筋は今は空いてるお店少ないな〜」


「せやねん.........だから俺の夢はもうひとつあって、あの商店街って昔は大繁盛してたらしいねんて!だから、萱島をアニメやマンガの聖地で盛り上げて、昔みたいなあの商店街の活気を取り戻せたらな!って!」


「それいいな〜!枚方とか樟葉みたいにでっかい複合施設を立てるのも賑わってええかもやけど、萱島は商店街がええな!なんか萱島には大きな複合施設は似合わへん気がする!」


「実は自分もそう思っててさ!萱島は商店街がええな!って!ほんで商店街には大きな複合施設にはないものがある気がするねん!」


「せやな〜!商店街はみんなが仲良くイキイキ楽しく生活してるイメージやもんな〜!」


「だからいつかこんな千林みたいな商店街が作れたらええな〜!」


「お?姉ちゃんらカップルか?」


「違います〜!!こいつには彼女いてます〜!」


「いや、いてへんて!!」


「クラストップ美人の彼女いてるんすよ!おばさん!」


「私はおばさんちゃうで!美人のお姉さんやで!」


「いや、何言うてるねん!」


「ははは!」


「兄ちゃん口達者やな〜!浮気はアカンでー!浮気わー!」


「ちゃいますよー!彼女なんかいてませんて〜!」


「ほんまか〜?てか兄ちゃんらは何してるんや?」


「部活の資料で使う写真を撮って回ってるんですよ〜!」


「そうなんかー!だから姉ちゃんでかくてええカメラ持ってるねんな〜?それも姉ちゃんカメラと同じくらい胸デカイな〜!」


「ちょ!何ゆってるんですか!」


「だから浮気の男よってくるんちゃうか〜?」


「だから、俺浮気してないって〜!!」


「まぁ〜ええわ!2人部活頑張ってるらしいからアメちゃんやろ!持っていき!」


「あ、ありがとうございます〜!」


「兄ちゃん!彼女にも持ってたり!」


「彼女じゃないですけど渡しときます!」


「渡しといて〜!」


「いや〜でもこの商店街はええな〜!」


「昔な感じで、ほんでなんか電車のグッズ置いてなかった?」


「せやねん!実はここも京阪が少し関係しててな!京阪本線が開業当時からある商店街やねん!この千林駅と千林商店街は京阪の成長と一緒に成長してきた場所やねん!」


「そうなんや!ほな萱島にも商店街が復活した時時、萱島と一緒に成長できるような商店街を作りたいな〜!」


「せやな!みんながワイワイ盛り上がれるような商店街を作りたいな〜!でも千林商店街もほんまはもう少し盛り上がってたかもしれへんねんけどな〜」


「どういうこと?」


「実は千林の次にある森小路っていう駅があるねんけどその駅だけ島式ホームって言う萱島みたいなホームやねん!」


「線路の真ん中にホームがあるってこと?あのー大和田とかみたいな形じゃなくて?」


「そうそう!実は昔森小路から奈良県の生駒まで路線を伸ばす計画があってん。で、その路線を森小路から伸ばそうと京阪は計画しててんけど、第二次世界大戦でその計画は失敗したって言うふうに言われてる.........で、森小路は京阪生駒線を伸ばすために、設計されててそのために島式ホームになってるねん。でもその計画は白紙になって、今はその形が残ってるねん」


「なるほど.........ほなそれができてたらもっと盛り上がってたかもな〜」


「で、京阪は第二次世界大戦にめっちゃ邪魔されて色んな計画が邪魔されてる.........いつの時代になっても戦争はあかんてことやな.........またこれについては話すことにするわ.........」


この日は千林商店街を少しブラブラして聖地の資料集めは終わることになった。

京阪は第二次世界大戦でたくさんのことが邪魔されている。

例えば、京阪名古屋線。これは知らない人が多いのではないだろうか?

京阪は名古屋まで路線を伸ばす計画があった。だが、それも戦争に邪魔されてしまった。

だが、そんな中でもいくつか手に入れたものが京阪にはある。




4番線に続く。

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