第14話 「次の停車駅は大阪再発見2番線です。」
「今日はどこまで行くん?遅刻の常習犯さん?」
「ごめんて.........」
「ホンマに毎日毎日遅れてくるのやめてもらいたいんやけど?」
「すみません.........てか.........真奈に言われてんけどさ.........」
「何?」
「お前が俺と一緒に行ってるのって.........俺のことが.........好きやから?」
「は!は!?そんなわけないやん!死んでも嫌やわ!!お前のこと好きになるなんて!ホンマに!真奈何を言うてるねん!この後学校行ったら、しばきやな!お前好きになるくらいなら、今まで告ってくれた人の中からいい感じの男と付き合うっちゆうねん!」
「いや〜お前地味に酷いこと言うてるの気づいてる〜?」
「とりあえず.........そんな.........理由ちゃうから.........」
「じゃあどんな理由なん?」
「教えるかー!自分で考えろ!」
「じゃあ、俺のこと好きってことでええか?ははは!」
「あ〜?しばき倒されたいようやな〜」
「じょ、冗談って言葉知ってる?みゆさん?」
「もちろん知ってるよ〜?でもそれは相手に冗談と思われなければ冗談じゃないという意味もあるって知ってる〜?翔太くーん?」
「まもなく、3番線に準急淀屋橋ゆきが7両で到着します。黄色または緑の乗車位置丸印の2番から8番でお待ちください。停車駅は守口市、京橋、北浜、淀屋橋です。守口市で各駅停車に連絡します。京橋で中之島行きに連絡します。」
「あ!ほら!接近放送流れたで?今日はどんな車両来るんやろうな〜!」
「じゃあ、電車来る前にチャチャッとしばいとこかー!」
「でも電車来るし危ないで!やめとこ!な!」
「別に背中つねったり〜!」
「痛い!!痛いって!!」
「かかとで足を踏んだりというしばき方もできるで〜?」
「ごめんなさい!ごめんなさい!バカにしすぎましたー!許して許してー!」
「ほんまはこんなんされたくてやってんちゃうん〜?お望み通りいっぱいやったるで〜?」
「俺はMじゃないー!若干そうやけども.........」
「ほら!認めた〜!てことで、続けマース!」
「痛いー!!」
「3番線の電車は準急、淀屋橋ゆきです。次の停車駅は守口市です。」
「てことがさ〜今日の朝あってんやん.........」
「それはお前が悪いやろ〜!てかお前のせいで私今日しばかれてんからな〜!!責任取れやー!」
「なんでやねん!お前があんなこと言うから俺もしばかれたんやんけ〜!」
「あ〜?私に口答えするんか〜?私誰と繋がってるか知ってるよな〜?」
「負けました。降参です.........」
「へ!私の勝ちー!」
「とりあえず、聖地撮影行くぞ!今日は寝屋川の地域内やから、近いしちゃっちゃと終わらせてまおうぜ!」
「ちゃんとしっかり魅力見つけなー!」
「そんなん萱島だけで十分!」
「とりあえず、ちゃんと教えてや!」
「はいはい!とりあえず、香里園から行くか〜!俺が2番目に好きな駅!」
「結局めっちゃ語りそうやんけ.........」
「2番線の電車は準急出町柳ゆきです。次の停車駅は寝屋川市です。」
「今日も準急乗っていくんか〜!いつもと同じやからそろそろ慣れてきたな〜!てか香里園はどんな駅なん?」
「香里園は萱島と作りがほぼ似てるねん。ただ改札が上にあるねんけどな〜」
「そうなんや!」
「昔は寝屋川市駅と香里園の間に豊野駅っていう駅があってん。けどその駅が廃止されて、今まで豊野駅がになってた業務を香里園が担うようになったんや〜だから昔は2面2線やった、香里園のホームが今は2面4線うち2線待避線という形になってるんやー」
「あ〜!豊野駅は知ってる!昔おばあちゃんから聞いた記憶があるわ〜!」
「そうなんや!まぁ〜豊野駅がなくなって、香里園と萱島は姉妹関係みたいになってんな〜」
「あ〜確かに萱島でも待避したりするもんな〜」
「せやろ?でも萱島と香里園の違いといえばもう何かわかるな?ここまで来てわからへんと言われたら、逆に俺がしばくで?」
「じゃあみゆに言うから大丈夫!」
「それだけはマジ勘弁.........いつも俺は負けるやんけ〜!」
「まぁ〜わかるよ!急行と快速急行が止まるか止まらへんかの違いやんな?」
「大正解!しばかずにすんだわ!」
「それと同時にみゆにしばかれんですんだな!」
「それはほっとした.........て!」
「ははは!」
「まぁ〜その通りやねん!でも、香里園にはな?成田山不動尊というお寺があるねん!で、香里園からも京阪バスが走ってて、日々ここの駅で降りて、成田山に行く人が多いねん!となれば、急行や快速急行止めてもいいと思わへん?」
「いや、聞かれても知らん.........」
「なんかコメントくれよ〜!」
「いいと.........思う?」
「いや、言わせたみたいやんけ!まぁ〜多分香里園にその二種類の種別が止まるのはそういう理由やねん!」
「なるほど〜!てか香里園って目の前にレンタルショップとかなかった?カフェとくっついた!」
「お!よくご存知!実は香里園って田舎に見られがちやけど、地味に発展してるねんな〜!」
「そうやんな〜!自分もアニメのDVDとかCD借りに香里園に行って、そんな田舎じゃないな〜ということ知ってん〜!」
「お!そうなんやー!ほな香里園は色々知ってるん?」
「うん!おばあちゃん家も近いしな〜!」
「そうなんや!」
「でも、きちんと写真とか撮れてなかったし、香里園って色々オシャレなものが多いイメージやから、きちんと写真に収めたかってん!」
「そうなんや!もしあれなら成田山に行ってみるのもええな〜!京阪バスに乗り換えて!」
「そうやな〜!行ってみようか〜!」
この後俺たちは、香里園で準急から下車し香里園の周りを色々と散策した。そしてこのあとバスに乗り、成田山に向かった。
向かっている途中、美味しい和菓子があることを思い出し、真奈がみゆにしばかれたのは俺のせいに「なっている」のでその「お詫びとして」奢ってやった。なんで俺のせいやねん.........とブツブツ文句を言ってたら、みゆにもこれ買いって言うたのに、ケチって買わへんかったことチクるで?と脅された.........
真奈.........恐るべし.........俺の弱みをあいつは完全に握っている.........
この後俺たちは香里園に戻り寝屋川市駅に行くためホームでまた電車を待っていた。
「なんかさ〜思うねんけど、寝屋川市駅って何がある?」
「よくぞ聞いてくれた.........答えを言おう!」
「うんうん!」
「な・に・も・な・い.........何も無い!」
「え?」
「The!何も無い駅!寝屋川市駅!」
「私と思ってることとほぼ同じやん.........」
「いや、ホンマに何も無いやん!スーパーとかはあるけど、別に萱島にも少し離れてるけどあるのはあるし〜というか透が普段使ってる大和田にもあるし、なんなら古川橋にもあるし〜門真市にもあるし〜で、寝屋川市の図書館があるって聞いたけど〜なんかこの前行ったら萱島まで配達しますよ!って言うてくれたから、結局は萱島で事足りるし〜と言われれば何も無くね?」
「ほんまにそれ!なんで寝屋川市駅に急行とか快速急行が止まるん?」
「あれはな〜多分京阪のノリ!」
「ノリ?」
「ノリで快急と急行止めようぜ!って感じになってるんやと思う!」
「いや、もっと他の理由あるでしょ?」
「まぁ〜きちんと説明するんなら、京阪本線にある○○市駅って着く駅には急行が門真市以外全て止まるねん。」
「なんで門真市だけ止まらへんねん.........」
「それはまた今度話してあげよう!」
「遠慮しときマース!」
「聞いといて遠慮するなよ.........で、急行が止まるのを前提条件に大阪にある京阪本線の○○市駅には快速急行を停めましょう!という設定を加えたら?」
「何も無い寝屋川市駅にも快速急行が止まるということになるんか!」
「そういうことやな!まぁ〜市駅やから急行まではわかるけど、快速急行は完全にノリ!なら萱島にも止めて良くない?」
「ほんまにそれ!!」
「何が違うねん!って思うよな?」
「萱島の方が逆に寝屋川市駅より盛り上がってる気がする.........」
「それは間違いない.........」
「まもなく、4番線に各駅停車中之島行きが7両で到着します.........」
「電車きたな〜」
「一応寝屋川市駅も見といてもいい?」
「もちろん!」
この後俺たちは寝屋川市駅の周りを少し散策したあと、萱島に戻ってきた。
「てことで寝屋川市の駅最後は!」
「萱島!」
「そう!」
「一応説明を!」
「萱島は昔新田萱島というふうに田んぼばっかりがある場所やってん!で、ここに京阪が駅作るね!ってゆったら、村の人達が「駅作ったら若者が街に出ていく」とゆって駅を押し付けあった結果、
村の堺だった寝屋川の間に駅が建てられることになったんや!どっちもの村にちょっとずつ置いたら平等性なるやろ?押し付けたら一方だけ損するけど.........」
「なるほど〜!押し付けあった結果川の上に駅ができたんかー!昔っからなんで川の上にあるんやろ〜?って疑問に思っててん!」
「まぁ〜そういうことやな!」
「なかなか開業当時から歴史あるな〜!」
「ほんで、この後月日は流れ、高架化するってなった時少し駅の位置をずらす必要があったんや〜でそこには萱島神社の御神木である樹齢700年を超えるクスノキが生えている。でこれは邪魔やから、切ってしまおうという計画があってん.........」
「それは少し悲しいなー昔っからみんなを見守ってきた大木やのに.........」
「そういう地域住民の声も多くてな?何とかして木を残して欲しい.........そういった声が沢山あったんやーで京阪も心を動かされて技術の京阪で有名な京阪はこんな提案をする。」
京阪「じゃあホームに木を貫通させますわ」
「京阪はそういうと、ホームに大きな穴を開けてクスノキを貫かしたということやねん!」
「で今の駅のホームをクスノキが貫くという不思議なホームと駅ができたわけか!」
「そうそう!」
「なるほど〜」
この後真奈はそのクスノキを沢山写真に収めその日の再発見は終了した。
てか寝屋川市駅ってホンマに何があるんやろ.........
3番線に続く
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