第12話 「次の停車駅は京都再発見4番線です。」

「今日は石清水八幡宮に行ってみるんやんな!」


「せやな!」


「石清水八幡宮も神社?」


「せやで!実はな石清水八幡宮は山の上にあるねんけど、その山の上には電車では行かれへんねん.........」


「え.........じゃあまさかの歩き.........山の上ってことは何段もある急な階段登らなあかんてこと.........」


「いや!その必要性はない!まぁ〜現地に行って見たらわかるわ!」


「え!そうなん?バスかなんかが走ってるん?」


「京阪バスはふもとのロータリーに来てるけどみんな樟葉ゆきとかばっかりやな〜」


「え〜じゃなんやろ.........」


「まぁ〜とりあえず着いてこい!」


石清水八幡宮までは萱島から準急に乗って行く。

枚方市で特急に乗り換えた方が良くね?と思いがちだが、どうせ樟葉で準急に乗り換えないといけない。でだいたい樟葉で連絡する準急は枚方市で降りた準急がそのまま後ろを追いかけてくるため、ただ単に早く樟葉に着くだけで何も変わらない。だからめっちゃ知ってる人間からすると、特急は中書島以降に行かないと働かないというのは常識中の常識である。

てことで俺たちは、萱島から準急に乗って石清水八幡宮に向かった。


石清水八幡宮駅.........それは元八幡市駅.........2019年に八幡市駅から現石清水八幡宮駅に改名された。


「さあ〜!着いたぞ!」


「この駅も黒を基調としててなかなかオシャレな駅やな〜」


「まぁ〜それだけじゃないねんな〜真奈?ホーム番号見てみ?」


「2番線やな〜あれ?隣は3番線に?1番線は?」


「よく気づいたな!お前も鉄ちゃんに近づいたな!」


「いや、近づきたくない.........」


「近づいてくれ!こんなけ乗ってるんやから!」


「死んでも嫌!」


「なんでや.........まぁ〜説明すると2番線のホーム少しおかしくない?」


「そう?」


「よく見てみ?萱島のホームみたいな形してない?」


「言われてみれば.........でもここに柵.........ってあれ?無理やり付け足してない?」


「そう!昔この柵はなかってん!その後ろに実は1番線があってんな!」


「なるほど!だから無理やり柵がつけられた感じなんか〜」


「で実は3番線の後ろにも4番線という待避線があってんけど、そこも廃止されて、今はエレベーターとかがついて跡形もなく潰されてる.........」


「だから、2番線と3番線って言う訳の分からへんホーム番号がついてるってことか〜なんか生き残ったホームみたい」


「せやな〜というか、石清水八幡宮駅ってちょっと変な駅でもあったりするんや.........」


「変な駅?」


「実は、今説明した1番線と4番線の待避線というものがあるやん?」


「外側にある線のことやんな?」


「そうそう!お前も詳しなったな!」


「やめろ!変に詳しくさせられたんや!」


「ハイハイ。実はその待避線.........いつ作られたかわからへんねん.........」


「え?どういうこと?」


「まぁ〜京阪のファンの人は俺以外にももちろんいてる。俺が知らん昔の京阪を知っている人ももちろんおるわけやけど、その人たちもいつこの待避線が作られたかわからへんねん。」


「そうなん!え、なんか怖くない?」


「せやねん.........ちょっと寒気がするよなw最初は2面2線の駅やってんけど、いつの間にか「あれ?待避線できてるくない?というかできてるやん!2面4線になってるやん!」ということになったんや」


「でもさ、線路引いたりするのに時間かかるし、音もなるやん?あとは材料置いたり結構大掛かりな工事をするからわかるもんじゃない?」


「いや、線路引くくらいなら実は深夜の作業でできるねん。本線でも線路は時々深夜に付け替えられたりしてるねんな〜架線とか敷石とかな」


「そうか.........ほな土地を広げるのもさりげなーく柵を大きくするのも出来るもんなー移動させたり.........というか大掛かりな工事してたら鉄道ファンの人が気づくか」


「そうやねん!普通になんの工事してるんやろ〜ってなって開業した時にあ、線路の工場やったんや〜!ってなるやん?でだいたいこの頃に開業したな!ってことはわかるけど、それすらわかられてない.........ってことは秘密裏に作業が進められたとされてるんや.........」


「なるほど.........それは面白いな〜」


「で、もうひとつ.........」


「まだあるん?」


「今、2番線から3番線に向かうにはそこにある地下道を通るねんけど.........」


「まぁ〜せやな〜反対側に行くのに必要やもんな〜」


「で、だいたい昔は地下道を作るのは大変やったから、駅の中に専用の踏切があってん〜」


「あ〜確かに田舎の路線に行くとあるな〜」


「そうそう!でな、この地下道やけど.........これもいつ作られたかわからへんねん.........」


「え!なんでなん?これはさ!地下掘るねんから、絶対わかるやろ!!」


「あ〜ちょっと言い方悪かったかもな〜多分作られていることは知られててん。でもいつその踏切が廃止されて地下道を通るようにされたかっていうのが不明やねん.........」


「なにそれ!この駅謎ばっかりやん!」


「せやろ?この駅聖地にしたら色々おもろそうやで?」


「確かにせやな〜!謎解きで面白そう!」


「で、急行停車駅やけど、急行が朝と深夜くらいにしかこうへんからほぼ萱島と同じ存在というか萱島より列車本数少ない.........やけど正月は急行が増発されるから結構最強になる。」


「なるほど.........てか聞きたいねんけど、なんでそんな駅やのに1、4番線は廃止されたん?」


「隣の駅の淀が改築してでかくなったから。」


「そんな理由?」


「淀は99%萱島と同じ駅やねん。近くに車庫があって、淀ゆきとか淀始発とかあるねん。」


「1%何が違うん?」


「淀発淀行きのみ急行が停車するねん」


「おーそれはええな!」


「あと目の前に京都競馬場があるから人がいっぱい来る時だけ、淀行きと淀始発以外の急行ほんで快速急行が臨時停車するねん」


「なんかすげぇー!てか萱島にも萱島発萱島行きのみ急行停車させたら良くない?」


「よくゆった!!ホンマにそうやねん!!でもそれは準急でことたりるという京阪の考えやねん!」


「あ、確かにせやな!」


「納得するな〜!」


「え?だって準急でことたりるやん!」


「萱島発萱島行きならな?だからや!急行と快速急行を終日停車させたいんや!!萱島はな!ああ見えて結構ええ駅なんや!!」


「はいはい。とりあえず、上に行こうや」


「もう少し興味持ってくれ.........まぁ〜行く〜石清水八幡宮参道ケーブルで.........」


「参道ケーブル!?」


「え?あ〜言うてなかったな〜石清水八幡宮参道ケーブル京阪鋼索線に当たるものやな〜ケーブル八幡宮口駅とケーブル八幡宮山上駅からの2駅から成り立ってる。」


「え〜!すげ〜!」


「自動運転で運転席にいてるのは運転手の人じゃなくて、作業員の人やねん!」


「なんか色々とレアな駅やな〜!ここ聖地にするの面白そう!」


「せやな〜!参道ケーブルは紅葉の時に来たら登っていく時めっちゃ綺麗ねんで!」


「せやろな〜!また紅葉の時に来てみたいわ〜!」


この後俺たちは参道ケーブルに乗って山上まで行き目の前に広がる大きなパノラマ景色を見てその日は帰った。

明日からはいよいよ大阪の聖地を見つけに行くことになる。京阪の中で大阪の路線はかなり癖が強い。

どんな聖地発見の日々になるのだろうか.........

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