1章 31話

ーー織田原組。


その名を聞いたことがない人は居ないだろう。


全国最大級の組である織田原組は、数々の組をひれ伏せその名を轟かせている。


織田原の組長は、顔を見せないという。


だが、その人の噂はどれも怖くて耳を塞ぎたくなる内容のものばかりだった。


その息子があの銀髪。


しかも直々に守る?


でも、よく考えたらコンビニで見かけた時雰囲気違ったような気もするな…


そんなことを考えながらヘラヘラ男は話し続ける


「これからは学校は翔太と行くこと。」


「…はい?」


「何をするにも翔太と一緒に行動すること。」


やばい事になってしまった。


どうやっても理解が追いつかない。


極道なんて漫画でしか見た事がない。


おだわらって名前なんてそこら辺にいるし、まさか屋上の銀髪が織田原組なんて思いもしない。


本当に現実なのか…?


なぜ私がこんな目に…?


私が真実を知るのはまだ先の話。

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