1章 29話

「!?」


「おい。落ち着け」


銀髪はそう話しかけてくるけど、そんな私には声入ってこない。


「うぁぁぁぁ!ごめんなさいいいい!!!!しにます。しにますから…!!!!」


泣きながら叫ぶ私を銀髪は…


抱きしめた。


「大丈夫。」


そう一言私に言った。


ただそれだけ。ただそれだけで私は、何故か段々と落ち着いて銀髪の肩の上で眠りについた。


「静香ちゃん。だいぶトラウマみたいだね。」


「…あぁ」


「そりゃ、忘れられないだろうね。あんなこと。」


そんなことを言っていたのを露知らずに…

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