1章 15話

球技大会が終わると18時を過ぎていた。


私は急いで着替えて教室に戻って帰る支度をした。


一斉下校だからバス停には学生達が結構いた。


今日は時間通りにバスが来た。


「良かった…、え、」


私の前の人が乗ると、バスの乗る場所がもう無かった。


仕方ない。次のバスに…


そう思いながら後ろを振り向くと誰もいなかった。


「やばい…!」


なんとしてでも乗ろうとした。


けど、もうバスのドアは閉まって出発してしまっていた。


もう辺りは暗い。


手と足が震え始める。


「今のうちに…学校へ…」


ドンッ


「いたっ」


目の前に人が立っていた。


一瞬で恐怖のどん底へ。


私の意識はもう無かった。

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