第7話 停電と苺と夕と.....?

佐藤さんと夕日が一緒にウチのお風呂に入った。

俺はその間.....佐藤さんの家に連絡を取る。

すると奇跡的に繋がった。

丁度.....祖母に当たるという人物に、だ。

するとその人はこう言った。


『.....成程。それは貴方が初めてですね』


と柔和に、だ。

いやちょっと待てどういう意味だ?

思いながら?を浮かべつつ。


許可を貰ってから.....そのまま一晩泊める事にした。

佐藤さんを、だ。

すると風呂から上がって来たのか佐藤さんが顔を見せ.....た。

艶かしい姿で、だ。

濡れた髪の毛でピンクのパジャマ(俺のパジャマ)で現れた。


「.....あの。お風呂空きました。お風呂入って良いですよ」


「.....あ、ああ」


「.....どうしたんですか?」


「.....い、いや。何でも.....無い」


胸にシャツが張り付いた様な.....なまめかし.....。

駄目だ煩悩を捨てろ羽鳥。

羽鳥.....捨てろ!

駄目だぞ絶対にアカン。


思いつつ居ると。

今度は悩んでいる下から覗き込んできた。

佐藤さんが、だ。

そして俺をジッと見てくる。

どうしたんですか?、と、だ。


「.....な、何でもない。.....離れてくれ。取り敢えず」


「.....?」


「.....君は.....その。女の子だから.....」


「.....!.....あ」


言いながら胸を隠す仕草をして.....そのまま赤面で離れる。

すると今度は夕日が顔を見せた。

お兄ちゃん。お風呂空い.....、と言いながら、だ。

そしてニヤニヤしながら、さようなら〜、と言いながら.....オイオイ!

俺は夕日を止める。


「助けてくれ夕日」


「.....何で?お兄ちゃんの初の彼女さんでしょ?.....聞いちゃったゾ♡お風呂の中で.....良い人だって」


「.....いやいや。それはナイナイ。そもそも.....俺の事情は知っているだろ」


「お兄ちゃん」


その言葉を聞いてから真剣な顔になる夕日。

静かに.....背後の扉を閉めて俺を見てくる。

それからジッと.....俺を見据える。

もう良いんじゃ無いかな。昔よりも成長して、と言ってくる。

俺は見開き。


それから.....俺は目をパチクリした。

最初はどういう意味だ、と思ったが。

数秒で理解した。


「.....醜くないよ。お兄ちゃんは。そいつらの顔なんか蹴っ飛ばしてしまって良いんだよ?.....お兄ちゃんは私のお兄ちゃん。自慢のお兄ちゃんだから」


「.....」


「.....だってお兄ちゃんは.....私を救っているヒーローだからね。これは愛情じゃ無いけど.....でもお兄ちゃんがもしお兄ちゃんでなかったら惚れてるよ」


「.....お前.....」


「.....自信を持って行こうよお兄ちゃん。きっと.....明るい未来は待っているよ。.....乗り越える必要があるよ」


「.....徐々にでも良いのかな。俺は」


弱音が出てしまった。

久々に、だ。

夕日の前では.....強気でいようと思ったのに。

馬鹿だな俺も、と思っていると。

ドアが開いた。


「.....羽鳥さん」


「.....どうしたの?佐藤さん」


「.....わ、私も.....思います。.....きっと.....羽鳥さんなら乗り越えられるって」


「.....佐藤さん.....」


「.....私は.....貴方が幸せになる事が私の.....希望です」


私は貴方を見る事が幸せなんです。

と笑顔を浮かべる佐藤さん。

それから俺の手を握ってくる.....暖か!


俺は真っ赤に赤面する。

10センチぐらい身長が違う佐藤さんが.....大きく見える。

だけど女の子らしい特徴が見える。

俺は心臓がバクバクなりながら.....見る。


「.....佐藤さん.....夕日.....」


「.....私達の力があれば乗り越えられるよ。お兄ちゃん。.....私は弱いから.....佐藤お姉ちゃんがやってくれるから」


「.....佐藤お姉ちゃんっておま!?そんな親しくなったのか!?」


「.....はい。.....良い子です。夕日ちゃんは。私の.....第2の妹です」


「.....やれやれ」


嵐は.....止まなかったが。

晴々とした気持ちで.....俺は2人を見ていた。

その中で.....俺は思い付いて提案する。

もし良かったらこのままゲームしないか、と。

佐藤さんと夕日は、それ良いね、と言ってくる。


「このまま寝ても.....時間が勿体無いからね」


「.....でも無理の無い範囲でやるぞ」


「.....何をするんですか?羽鳥さん」


すると.....いきなり停電した。

俺達は驚愕しながら。

特に.....佐藤さんが、きゃー!、と言いながら俺に縋ってきた。

ヒェ!?、と思っていると。

佐藤さんは身体を震わせながら.....俺に縋る。


「.....お兄ちゃんは佐藤お姉ちゃんを守って。.....私がブレーカー見てくる」


「.....あ、ああ。すまん。.....宜しく」


流石頼もしいな。

この家が貧乏な為に慣れている。

停電が良く起こるし電気が止まる事もあるから、だ。

それで暗闇には慣れているのである。


俺は、ブレーカー上げるのは良いけど取り敢えず階段から落ちるなよ、と夕日にブレーカーを任せてから。

佐藤さんを見る。

その佐藤さんはブルブルと震えていた。

本気で怖いようである。


「ご、御免なさい。くらいの.....その。.....本気で慣れてないんです」


「.....分かる。俺も怖いしな」


「.....御免なさい」


「.....良いよ。.....停電が回復したら.....遊ぼうか」


「.....」


そうしていると。

佐藤さんが.....の頬に手を添えた。

な。何をしている.....!?


思いつつ.....俺は佐藤さんを見る。

佐藤さんは、安心しますね。でもこうしていると、と涙声ながらも笑顔を浮かべている.....様に見えたのだが。

ちょっと待って。


濡れた髪。

そしてしっとりしている身体。

華奢な身体.....だが。

取り敢えず.....ヤバイんだが.....!?

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