第57話エピローグ
僕が話し終えると冬華が
「何度聞いても飽きませんね」
そう言ったので
「僕はもう覚えちゃったよ」
と僕が答えると続けて
「僕たちが20歳になった頃、僕が冬華にプロポーズした日に結婚式を親しい人と身内だけで開いたよな。あの時さ、昴がさ指輪を見せてさ「もう俺たち結婚してるよ?」って言ってきたからびっくりしたよな」
僕が冬華に話す。
「ですよね、私も
「誰だ?その早苗って?」
「昴の彼女の名前です。知らなかったんですか?」
そう言われたので少し考えてみる。
「あ~!思い出した!あれ?でも何で忘れてたんだ?」
「私といるのが楽しかったんですね。嬉しいですよ!」
冬華がそう言うので『そうなんだな』と思うことにした。
そんな感じに話しながら片付けをしているとインターホンが鳴ったので僕が玄関に行く。
扉を開けると
「やあ、久しぶりだね。冬華との結婚生活はどうかな?順調かな?」
「宮都くん、久しぶり!今の生活はどう?」
綾川さんと由希さんが聞いてきた。
「生活は順調ですし、楽しいですよ」
「そうかそうか。それなら良かった」
「だよね!楽しいのなら良かった!」
そう3人で会話しているとエプロン姿の冬華が「誰と話してるんですか?」と言いながら玄関に来る。
「綾川先輩と由希先輩ですよね!どうしたんですか?」
「今日、2人の結婚記念日だから2人の顔を見に来たんだ。宮都にも聞いたが、冬華、結婚生活はどうかな?」
「毎日が充実してて楽しいですよ!」
冬華が自信たっぷりに答えると
「それなら良かった。そうだ、これは私たちからの結婚記念日のプレゼントだ。受け取ってくれ」
そう言って綾川さんが冬華に渡すと「開けてみてくれ」と綾川さんに言われたので包装から出すと入っていたのは2枚の同じ色のシンプルなデザインのエプロンがだった。
「それを着てこれからも2人で助け合って仲良く生活して欲しいという願いを込めて君たちにプレゼントしたんだ」
「ありがとうございます。2人とも」
冬華がお礼を言うと
「私たちはこれで帰るよ。これから由希と一緒に行くところがあるからね」
綾川さんがそう言って玄関から出ると、由希さんが
「冬華ちゃん、何かあったら相談してね?力になるから」
と言って去っていった。
そのあと冬華が
「宮都、早速このエプロンを着て一緒にお皿を洗いませんか?」
そうもじもじしながら言ってきたので
「そうだな。いつも冬華に任せっきりだったし」
と言って台所に2人で行く。
こんな楽しい生活がいつまでも続きますようにと思いながら。
事故から女の子を助けたら好かれ、結婚しました。 猫と犬が好き @nikuoisi
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