第55話 冬休みが終わると例の…
今日は冬休みが終わり学校が始まる日。
朝起きると冬華が弁当を作っていた。
「おはよう。冬華」
「はい、おはようございます。これを作り終わったら朝ご飯にしますので顔を洗っちゃってくださいね」
冬華は弁当におかずを詰めながら言ったので僕は洗面所に行って顔を洗う。
ご飯を食べ終わるといつも通り学校に行く。
教室に着くと昴が僕の近くに来て
「宮都、今年もよろしくな!」
と言ったので
「今年もよろしく!ところでなんでメッセージで送らなかったんだ?」
僕は疑問に思ったので聞いてみる。
「大晦日の日さ、彼女に『大晦日の日に他人と話すなよ?』って言われてスマホを没収されてな。言いたかったけど言えなかったんだよ。」
そう昴が答える。
「スマホ没収ねぇ…」
「どうしたんだ?」
「ああ、冬華に『ルールに反する』って言われてさ、完結済みでしかも初版の漫画を売られた。」
僕がそう答えると昴が「俺よりすごいことされてんな…」と慰めるようにして肩を叩いてきた。
そんな感じで話していると、彼女さんと冬華が僕たちの所にきて彼女さんが
「ねえねえ、冬華と彼氏さんって同棲してるの?」
そう聞いてきたので
「うん、大晦日からだけどね」
僕が答えると
「すごいね!高校生から同棲なんて」
彼女さんが目を輝かせて言うと横から昴がこんなことを言ってきた。
「でもさ、宮都。同棲してるってことはさ、買う本とかに制限がかかるんじゃね?」
「そうだね。ルールに反した場合は即刻売られるからなぁ」
「まぁ、ドンマイ!ちなみにだけど、俺は同棲してないのに本が売られて机の上に売った時の金額が机の上に上がっていることが多々あるぞ!」
昴が笑いながら話す。僕はどう反応すればいいのかわからなかったのでとりあえず「そうか」と言う。
そんな感じで話しているとチャイムが鳴ったので席に着く。先生が黒板に予定表を貼って「皆さんあけましておめでとうございます」そう言ったあとに続けて「予定表を黒板に貼ったのでそれを見て行動してください。今見てみると始業式がこのあとあります。あと、話は変わりますが、テストは再来週です。皆さん気を引き締めていきましょうね。くれぐれも赤点をとることがないようにしましょうね。」そう言うと先生が教室を出ていく。
体育館に行き立ったまま校長の長い話を聞き終わると教室に戻って授業を受ける。
冬休みが明けた直後ということもあってか今日の午前の授業はどの教科も緩めに授業を行った。
昼休みになると去年と同じく由希先輩と部室でご飯を食べる。
由希先輩は僕と冬華の弁当の中身を見て
「2人ともお弁当の中身が同じだね。なんで?」
と聞いてきたので
「私たち、同棲しているんです」
冬華が由希先輩に言う。
「高校生から同棲って早すぎない?!冬華ちゃん、冗談を言うようになったんだね!」
「ほんとですよ?ねぇ?宮都」
「そうだな。大晦日からだな」
僕たちが答えると「もう、冬華ちゃんと宮都くんは私とは違う次元にいるのかな…」とつぶやいていた。
午後の授業が終わり、冬華と家に帰る。
家に帰ると冬華が冷蔵庫の中を見て「買い物をするのを忘れていました!」と言ったので着替えてから近くのスーパーに行き、チラシを見る。
「宮都、今日はおでんにしますがいいですか?」
冬華がチラシを見ながら聞いてきたので「いいぞ」
と答えると「わかりました。」と言って僕たちは2人で材料を買い物かごに入れていく。
そして家に帰ると冬華は夜ご飯を作り、僕はテスト勉強をする。
しばらくすると冬華に「宮都、そろそろご飯ができますので、テーブルの上を片付けてください」と言われたので「わかった」と言って片付ける。
夜ご飯を食べたあとは僕が皿洗いをして、冬華がテスト勉強をする。
こんな感じでテストまで冬華と過ごした。
そしてテストが終わり答案が返ってきた。
僕はテストの答案を見てみると結果は前と同じくいつも通りだった。
そう思っていると冬華が僕の目の前にきて「点数が上がりました!」と嬉しそうに言ってテストの答案を見せてきた。
「おお!90点以上の科目がほとんどじゃないか!頑張ったな!」
「これも全て宮都のおかげですよ!ありがとうございます!」
「僕は何もしてないよ」
そう僕が冬華に言うと「そういうことにしておきますね」と冬華が嬉しそうに言う。
そんな感じで話していると昴が来て
「見てくれよ宮都!暗記科目が80点を超えたぜ!」
と言ってテストの答案を見せてきた。
「それはよかったな。ところで赤点はあるか?」
「ふっふっふ。それがないんだよなぁ!すごいだろ!」
自慢げに昴が言うと
「それが当たり前なんだよ」
彼女さんが辛辣なことを言う。
「もう少し優しくしてもいいじゃんか!」
「褒めたいけど、そうすると調子に乗って勉強をしなくなるから辛辣なことを言うんだよ。」
「でもさ、褒めてくれてもいいじゃん!頑張ったんだからさ!」
昴が彼女さんに言うと
「なら、次のテストの時赤点ぎりぎりじゃなかったら褒めてあげる」
彼女さんが言うと「いいぜ!やってやる!」と言ってやる気をみなぎらせていた。
2人の会話を聞いていた冬華が感化されたのか
「宮都、次のテストで90点以上の科目があったらご褒美をください!」
目を輝かせながら言ってきたので「いいぞ」と答えると冬華は「ヤッター!」と言って喜んでいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます