第6話僕は死なない!
由希先輩と帰っていると逆走をしているトラックを見つけた。そのトラックは猛スピードで僕と由希先輩と目の前にいる女の子の方に近づいてきている。僕は由希先輩に指示を出す。
「由希先輩!後ろに走って逃げて早く!」
「わかった!でも後輩くんは?」
「僕は目の前にいる女の子を助ける!」
と言って僕は走り出す。けれど、間に合うか分からない。だから、僕はめいいっぱい女の子を押し、安全な場所に無理やり移動させる。僕はと言うと車にぶつかって吹き飛ばされ、意識を失った。
僕が意識を取り戻すと見たことがない場所だったのでまずは周囲を見てみる。すると備え付けのテレビや、花瓶に入れられた花が置いてある。次に僕自身を見てみる。服装を見ると今、僕は病院にいることがわかった。わかったと同時に「ガシャン!!」と物を落とした音が聞こえたため、その方向を見てみると、看護師が点滴の針とかが入った鉄製の入れ物を落とした音だった。
「どうしたんですか?」
と言うと、
「すぐに医師に報告します!!」
と言われた。それよりも水が欲しいのだが。
数分後
「君、凄いよね。植物状態になりかかってたのに目覚めてしまうとは。ちなみに君、2週間寝てたからね?」
と医師に言われた。僕は
「そうなんですか。それよりものどが渇いたので飲み物買ってきてもいいですか?」
と言うと、
「マイペースだね君。君のお母さんが飲み物を入れてくれてるよ?」
と言われたので見てみると、水オンリーだった。
早速飲む。美味い!冷たくて美味しい。
「明日検査するから」
と言って医師はその場を後にした。
暇なので病院内を散歩しようと病室を出ると、通りかかった看護師に止められた。
やることがないなぁと思っていると、
「宮都が目覚めたって本当か?!」
「宮都は大丈夫なの?!」
という声が廊下から聞こえた。お父さん、お母さんやめてくれ、迷惑になるだろうし、恥ずかしいから。
で、お父さんとお母さんが入ってくる。
「「無事でよかった!」」
と言われた後、事故の内容とその後を聞いた。
まず、事故原因はいまだにわかっていないそうな。理由はその運転手は今も逃走しているからなんだそう。通報してくれたのが由希先輩だと言う。よくパニックにならなかったな。
僕が突き飛ばした女の子は目立った怪我がなく、助かったらしい。良かった、間に合って。あと、僕がいる病室は個室なんだって。
それを聞いて、
「お父さん、奮発したね」
と俺が言うと、
「俺じゃないよ。お前が助けた女の子のお父さんが金持ちでね、「娘を助けてくれた恩はどんなに高級な物をあげても返すことはできない。だから、せめてこのようなことはさせてくれ。」といって全額負担してくれたんだ」
と教えてくれた。
「ところで、鏡花は?」
と聞くと
「近所の引きこもりのお姉さんに預かってもらってる」
とお母さんが教えてくれた。
その後、2週間のうちに何があったかを聞いていると、「面会時間終了の時間となりました」というアナウンスがあったため両親は帰宅した。
そして次の日、僕が起きると僕が助けた女の子が病室にいた。
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