救いの暴力
「なんだテメェ?」
「通りすがりの仮○ライダーだ、覚えておけ」
「は?」
「え?知らないの?!恥ずかしい!」
な、何言ってるんだろうこの人……
「頭おかしい野郎だな、おい!やっちまおうぜ!」
「っ………!逃げて!5対1じゃ勝ち目なんて無い!助けに来てくれたのはありがたいけど、関係の無い君まで傷つくことなんてないんだ!」
「いや、無理」
「え?!」
心配してるのに?!
「こんな状況見といて見捨てる方が頭おかしいだろ、それに…………」
え?なんで私を指さして………
「お前、泣いてんじゃん」
え?
「あれ……涙が……」
本当だ……私、泣いてる……
めちゃくちゃ怖かったけど涙だけは流さないように我慢してたのに……
「お前、あれだろ?不良狩りしてる奴だろ?まさか女の子だったとは思わんかったが…」
あ………………そっか、私って、女の子だったんだ。喧嘩ばっかりしてたから自分が女っていう自覚が無くなってたなぁ……
「あのな?いくら技術があるからと言って女の子が喧嘩なんかまずしない方がいいぞ?綺麗な顔に傷が付いたらそれだけで世界の損失だ」
「なっ…………!わっ、私が綺麗?!」
「ん?なんだ、自覚無かったのか?随分綺麗な顔してるぞ?」
「っ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
なんなの?!なんでこんなに顔が熱いの?!今までこんな風になった事無かったのに!
「おい、テメェら分かってんのか?今お前らは袋のねずみなんだぞ?」
「あれ?まだいたの?なんにも喋んないから帰ったのかと思ったよ。俺らの会話終わんの律儀に待ってたんだ?笑える」
「っ!テメェ!」
「危ない!」
ガッ!
「ほう?少しはやるみてえだな?俺の拳を防ぐとは………」
「……………これもう殴られたし正当防衛で通じるよな」
「?なにを言って……」
「よっ」
グシャッ!
「ピッ……」
「えっ………?」
バタン
「お、おい、嘘だろ?!元ボクシング選手だぞ?!それが一撃で……!」
「はぁ………やっぱ気持ちわりぃ感触だな、人を殴るのって」
つ、強くない?
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